「本当は卒業したかった。(だからこそ)死ぬ気で練習してきました」と意気込んだプロテストでは、見事一発合格。最終プロテスト合格日の翌日、LPGA入会式が行なわれた7月29日は、自身の22歳の誕生日だった。そしてプロ4戦目のステップ・アップ・ツアー『山陽新聞レディース』では初勝利。決断からここまでの半年間は、本人いわく「本当に怖いくらいです(笑)」。
父親の薦めで小学2年生で初めて練習場へ。「お父さんのクラブでちょんちょん遊んでいました。本格的に始めたのは、小学4〜5年かなぁ。ほかのスポーツには何も興味がなかったんです」。ゴルフ以外のスポーツ経験は一切なく、中学に入ってからゴルフ1本となり、プロを意識し始めた金澤。転機となったのは高校3年時の進路を決めるときだった。
「そのとき私は"プロテストを受けようかな"と思っていました。でも実際は実力も自信もなかった。そのときにコーチをして頂いている金愛淑(キム・エイスク)プロに"大学にいったらどう?"と薦められて、進学しました」
中央学院大学での3年間は本当に楽しかったと金澤。「入学してすぐリーグ戦で全部優勝したんですよ、全部!」。1年時の2014年は『全国女子大学ゴルフ対抗戦』で同大初の全国制覇に貢献。『信夫杯争奪日本女子大学ゴルフ対抗戦』でも団体優勝し、春・秋連覇。関東大会でも春・秋ともに制していたので、団体戦完全制覇達成している。
「私は先生や仲間に恵まれました。高校時代も団体戦はありましたが、どちらかといえば、個人戦がメイン。大学時代にチームでプレーする楽しさを知って…。みんなで笑顔が喜べたらいいな、と考えると自然とプレー中も前向きな気持ちになるんです」
もちろんプレーレベルも飛躍的に向上した。高校までは技術を磨くことに集中していたが、大学ではトレーニング法や食事に対する考え方を学んだことで、体力面が向上し、ドライバーの飛距離も20ヤードも伸びた。
近年はプロを目指すにあたり、高校を卒業したら、すぐにプロテスト受験を目指すのが常識。また仮にテストで合格できずとも、QTを突破すればツアーに参戦できる。"大学進学=回り道"との考えが大方を占めるが、金澤はこれを否定する。
「大学3年間で視野が広がって…生活を含めた経験すべてがいまの力になっています。本当に進学して良かった。私は回り道だと思っていません。高卒でプロを目指す選手がほとんどのなか、進学を選んだ私が活躍して、"これが私にとって一直線だった"と証明したい」
性格は本人いわく「ものすご〜くマイペース(笑)」で柔らかくゆったりとした語り口が印象的。だが、芯のある表現で目標を語れるのは、大学時代に培った自信の大きさゆえだ。
「たまに変えたりもするんです…でも結局このパターに戻ってしまうんですよね(笑)」。
金澤志奈 プロフィール
●所属/レイクウッドコーポレーション
●出身地/茨城県笠間市
●出身校/中央学院大学中退
●生年月日/1995年7月29日
●身長/164cm
●体重/53kg
●血液型/A型
●ゴルフ歴/8歳〜
●得意クラブ/パター
●1W平均飛距離/240ヤード
●プロテスト受験回数/1回目
●趣味/映画鑑賞
●好きな色/ピンク
●目標とするプロゴルファー/申ジエ
●3年後の目標、人生の目標/
3年後にはシードを獲ってレギュラーツアーで初優勝したい。人生の目標は…賞金女王になって、アメリカに挑戦してみたい。
●地元自慢してください!/
ゴルフ場が多く、環境が整っている。畑岡奈紗ちゃん、星野陸也くんも茨城県笠間市出身。勢いのある若手プロゴルファーを排出しているのが自慢ですかね。私もそのなかに入れるように。