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女王候補が躍動した開幕戦 諸見里しのぶの“叫び声”に復調を見た【辻にぃ見聞】

女王候補が躍動した開幕戦 諸見里しのぶの“叫び声”に復調を見た【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2018年3月6日 08時21分

一方でミニョンは、今季から公式サイトで発表されているショット力を表すスタッツ「トータルドライビング(ドライビングディスタンス順位(DD順位)とフェアウェイキープ率順位(FW順位)を合算したランキング)」、「ボールストライキング(トータルドライビング順位(TD順位)とパーオン率順位を合算したランキング)」で共に二位に差をつけて一位。圧倒的なショット力、そして去年の経験を武器に最初の栄冠をもぎ取った。

■久々トップ3の諸見里しのぶ 最終日の最終ホールは2009年を彷彿とさせた
そんな中、コースで培った経験を活かしたといえるのが、2012年以来のトップ3に入った諸見里しのぶ。3位タイに入ったことで、出場権のなかった次戦「PRGRレディス」への切符を掴んだ。

「諸見里さんは平均パット数が1.6579とパッティングが冴えていましたが、その要因の一つが常に“いいライン”を打てていたこと。こぶがあり、芽があり、風があり。決して簡単ではない琉球ゴルフ倶楽部のグリーンでも、常にいいアングルにボールを置けていました。マネジメント力が掴んだ上位フィニッシュでした」。

もちろんマネジメントだけでは3位タイには入れない。「ショットも昔みたいでしたね。バタついている感じがなかった」とゴルフの調子も良かった。それが凝縮されたのが最終ホールの18番(パー5)。残り89ヤードからの3打目だという。

「この一打はとても印象に残りました。打った瞬間に“ダウン!”と叫んだんです。奥のピンに突っ込みつつ上に付けたくないから発した言葉ですが、これはクラブの入れ方、強さ、そして球の高さで、瞬時に止まりどころを判断できたからこそ出た言葉。元々アイアンもウェッジも距離感をコントロールするのが上手いタイプ。ショット力、瞬時に落ちどころが分かる感性。良かった頃の感覚がでてきたな、と思いました。そして集中力です。目の前の大事な一打に集中する目は、6勝を挙げた2009年のころの姿と重なりました。身体の状態も良くしっかりボールを叩けており、まさに心技一体となってきたように見えました。まずはシード復帰、そしてその先へさらに頑張って欲しいですね」。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子比嘉真美子藤崎莉歩小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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