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明暗分かれたイ・ボミとキム・ハヌルの前半戦 それぞれの要因は?【辻にぃ見聞】

明暗分かれたイ・ボミとキム・ハヌルの前半戦 それぞれの要因は?【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2017年7月2日 11時13分

■賞金ランク1位で折り返し キム・ハヌルはパッティングが変わった!
一方そんな苦しむボミとは対照的に賞金ランク1位で前半戦を折り返したのはキム・ハヌル(韓国)。昨年の前半戦では首位で最終日を迎えながらも勝ちきれない場面が目立ったが、今季は前半戦だけで3勝をマーク。昨年から続くメジャー連勝を決めるなど手を付けられない状態だ。

「去年から大きく変わったのはパッティングでしょう。ショットは去年も調子良かったですからね。昨年末からパターをセンターシャフトにしたことに加えて、長い距離は順手と短い距離はクロスハンドと握り方を変えたことが大きく影響していると思います。長いパットっていうのはある程度心地よく動かないといけないので、右手を下にしてフォローで右手が大きく出るようにしています。逆に短いパットはヘッドの上りが早くなるのを防ぐために、左手を下にしてアッパーにならずフォローが低く長く動くようにしている。グリップの特徴をしっかりと理解したうえで、自分のパッティングに上手く活かしています」

ハヌル本人が『去年と一番変わった』というパッティングのリズムについては「リズムとストロークが一定になったことで去年までに見られたパンチが入る場面が無くなりました。パターを動かすテンポというのは、ボールの転がるスピードと合うということだから、たとえ入らなくてもカップ周りにボールがある。だから、明らかに3パットが減っている。リズムが一定になったのは、去年したという猛特訓はもちろん、自信があるからだと思います。早い段階で優勝できたことで心に余裕が持てたことも、ストロークが途中で速くならない要因の1つだと思います」

いよいよ視界に入ってきた日本のマネークイーンの座。辻村氏も太鼓判を押す。「パターに加えてショットも良い。彼女はねじれの少ない高い球を打てるから、上から攻められる。オフに取り組んできた“バンカー叩き”が生きていると言えるでしょう。ウェッジを砂に振り下ろすという練習で、これによりきちっとしたクラブの入れ方、そして硬い面を捉える力が昨年以上に身に付いています。最近の芝は特に硬いのですが、その硬い芝でも芝の下にヘッドを入れることができています。これが“ハイボールの肝”なのです。ボールをポイントで落としていける。だからメジャーのセッティングでも戦えるのです」。アイアンの精度の高さはパー3の平均スコア1位に如実に表れている。

「もう去年までの優勝争い中にバタバタしていたハヌルさんはもういません。今はそういった状況でも慌てず冷静にマネジメントしている。また、勝った翌週にしっかりと結果を出しているのも成長だと思います。彼女はシンプルな思考法だから好調が続きます。不調の状態が少ない」。大きく変わったパッティング、より精度が増したショット。そしてメンタル面。この調子を継続できれば韓国に続く2か国目の女王が見えてくる。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子らを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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