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「自分の世界」演じきった優勝争い 岩井千怜を勝利に導いた“ブレないスイング”と“渾身ガッツポーズ”【辻にぃ見聞】

「自分の世界」演じきった優勝争い 岩井千怜を勝利に導いた“ブレないスイング”と“渾身ガッツポーズ”【辻にぃ見聞】

配信日時:2022年8月16日 11時00分

■フィニッシュもピタリ! ブレのないスイングは出色

そのコースを制したのが、プロ転向前から注目を集めてきた岩井ツインズの妹・千怜だった。辻村氏はプレーを見て、まず20歳の“身体能力”に目を奪われることになる。「クラブを構えた時の姿勢がよく、スイング時に体の芯が最後までブレませんでした。そしてフィニッシュバランスも非常にいい。バックナインのプレッシャーがかかる場面でも、最後までピタリと決まっていました」。

体の軸移動がきわめて少ない、再現性の高いスイングを毎ホールそろえた。「クラブが体の回転から外れることがありませんでしたね。どうしてもタイミングがずれるなどして、クラブが泳いでしまうこともある状況のなか、岩井選手は“体の静”と“クラブの静”がピタッと合っていました」。その動きのなかで、特にダウンスイング時のふくらはぎの割れ方に辻村氏は注目した。

「足腰の強さが見てとれました。きっと走り抜いて作りあげたのでしょう。見た目の筋肉ではなく、しっかりと内側の筋肉の強さが感じられます。これによってスイング時に足でガッチリと“地面をつかむ”ことができ、ブレのないスイングが生み出されます」。岩井は姉の明愛とともに幼少期に陸上競技にも取り組んでいたが、それが今に生きているのかもしれない。3日間のドライバー平均飛距離は257.667ヤード。強い体が生み出すロングドライブも、大きなアドバンテージになった。

■“プレッシャーを受け入れる”…メンタル面も成長

1打差でトップに立っていた吉本ひかるに、折り返し直後の10番で奪ったバーディで追いついた時には、何度も右拳を振り下ろした。さらにカップからボールを拾い上げた後にも“とどめの一撃”を繰り出す。この4.5メートルのバーディパットが、「あれを決められれば流れが来ると思った」というクラッチパットになった。続く11番、さらに13番のバーディでも自らを鼓舞するようなガッツポーズを見せた。

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