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ボールを上げたいから? 3番ウッドだけ“異質”なシャフトを入れる吉田優利の14本【QPのクラブチェック】

ボールを上げたいから? 3番ウッドだけ“異質”なシャフトを入れる吉田優利の14本【QPのクラブチェック】

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年4月12日 12時20分

昨季2勝を挙げた吉田優利は3Wのシャフトを工夫している
昨季2勝を挙げた吉田優利は3Wのシャフトを工夫している (撮影:佐々木啓)
国内女子ツアーを戦う女子プロたちの使うクラブは気になるところ。ティーチングプロ兼クラブフィッターのQPこと関雅史が開幕戦で使用したクラブセッティングを解説する。昨季初優勝を含む2勝を挙げたプラチナ世代の吉田優利。今季もトップ10入り2回と好調な吉田のクラブセッティングをチェック。

昨年、ルーキーシーズンに2勝を挙げて賞金ランキング22位に入った吉田優利。今年の開幕戦で、実際にスイングを見たQPは、「体幹の強さと体重移動のうまさがあって力強い。体全体の高さも変わらずとてもいいスイングです。今、一番いい選手だと思いました」とクラブそっちのけで吉田のスイング、球筋に惚れたという。

本題のクラブを見ると、「スイングの力強さ通り、パワーヒッターの流れですね」。ドライバーはブリヂストンの『B1』に『ベンタスブラック』。5番から入れているアイアンには、『KBSツアー』を採用している。「全体的に先端の硬いシャフトを好んでいます。アイアンは90グラム台にしては結構硬いKBSツアーです。これらをさらりと打ちこなしているのは、すごいです」とQPが惚れたスイングの持ち主にぴったりのクラブセッティングだ。写真では15本入っているが、状況に応じて5番ウッドかユーティリティを1本抜くようだ。

QPが興味を持ったのが3番ウッドのシャフトだ。「流れの中で、ここだけ異質に感じるのです」。3番ウッドは藤倉コンポジットの『スピーダー569 エボ7』を採用。他のクラブは先端が硬いタイプだが、これは先中しなりとタイプの違う動きをする。

「道具は自分のニーズにあった感覚が大事です。昨年も結果を残しているだけに、吉田さんなりの狙いがあるはず」。一般論では“異質”と考えられるが、活躍するプロなりのこだわりと推測。「3番ウッドは地面から打つクラブで一番長くて難しいので、先が動くシャフトを入れてボールを上げやすくしたり、つかまりをよくしているのかもしれません。他はつかまらない仕様ですが、3番ウッドだけつかまる仕様です。ティショットで右が嫌な場合は“絶対に右に行かない”という安心感も出せるという考えかもしれません」。

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