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「今ゴルフができていることに感謝」 福島県出身の岸部桃子が“特別な週”に自己ベストで健闘

「今ゴルフができていることに感謝」 福島県出身の岸部桃子が“特別な週”に自己ベストで健闘

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2022年3月13日 15時20分

忘れられない3.11 被災地・福島出身の岸部桃子が輝きを放った
忘れられない3.11 被災地・福島出身の岸部桃子が輝きを放った (撮影:福田文平)
明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 最終日◇13日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>

「今週は特に頑張りたかった」。11年前の3月11日、生まれ故郷の福島県で東日本大震災を経験した岸部桃子が、特別な思いで臨んだ大会をトータル8アンダー・7位タイで終えた。

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最終日にツアーでの自己ベストを更新する「67」を記録。「ボギーがなかったことがうれしい。集中できていて、終わってみて『5アンダーだったんだ』って思いました」と、最後にスコアボードを見て、自分の快進撃に気がついた。「苦手」という3番パー5で、2.5メートルのパットを沈めバーディが先行。これで流れに乗れた。

今大会初日は、東北地方を震災が襲った、忘れられない日と重なった。当時、福島県の富岡高2年だった岸部は、授業中に地震に襲われた。自宅は全壊。高校が原発の近くだったこともあり、その後はいわき市内の別の高校に設けられたサテライト校のひとつで学んだ。「今でも鮮明に覚えています。3月11日を迎えると毎年思い出します」。翌12年にはプロテストに合格したが、その時はメーカーが提供してくれたクラブを寄せ集め、なんとか受験にこぎつけたことも忘れられない。

昨年12月25日に28歳になり、今年がプロ11年目。16年と21年には下部のステップ・アップ・ツアーで勝利を挙げている。今季はQTランク22位の資格で、開幕をレギュラーツアーで迎えられた。プロテスト受験時は44キロだった体も、ここまでに13キロほど増量。「飛距離アップが課題なので、トレーナーさんと相談しながら大きくしました」。見違えるほどたくましくなった。

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