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正しい努力が生んだメジャーでの初優勝 三ヶ島かなの“自分を信じる”強さ【辻にぃ見聞】

正しい努力が生んだメジャーでの初優勝 三ヶ島かなの“自分を信じる”強さ【辻にぃ見聞】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2021年12月1日 12時30分

日々の努力は裏切らなかった メジャーの舞台で初の栄冠に輝いた三ヶ島かな
日々の努力は裏切らなかった メジャーの舞台で初の栄冠に輝いた三ヶ島かな (撮影:村上航)
52試合。過去最長シーズンの最終戦は三ヶ島かなの初優勝で幕を閉じた。なぜ、これまで何度も勝利に手が届かなかった25歳は最後の最後で栄冠をつかみ取ることができたのか。上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が強さを語る。

三ヶ島の勝利を決定づけた16番チップインバーディ【写真】

■自分で壁を作らなかった
三ヶ島がツアーに初参戦した2016年に辻村氏が初めて見たときの印象は「非力」だった。「ドライバーが曲がらず、アイアンのラインが外れない良さはありましたが、体はまだ細く、スイングにも緩さが見えました」。だが、見るたびに何かが良くなっている。「たまに見ると振れるようになっていたり、次に見たときにはパターが安定していたり。コツコツと年々良くなっていましたね」と一歩一歩だったが、着実に成長していた。

言葉にすると簡単なことだが、プロゴルファーにとってはこれが難しい。「今の時代シードを獲れたとしてもすぐに手放す選手が多い。三ヶ島さんはずっとキープできている。言い換えれば、細かい調子の波はあれど“悪くなっていない”ということです」。成長するためには何かを変えないといけないし、当然努力も怠ってはいけない。だからといって、それが必ずいい方向に向くとは限らない。そうなれば気持ちだって落ち込むし、メンタルへの影響がプレーにも表れる。そんな悪循環にはまる選手も少なくないが、三ヶ島は常に良くなり続けているということだ。

「三ヶ島さんは成長することにも勝つことに対しても、限界という壁を作らなかったし、自分を信じ続けた。今回の勝利はそれのご褒美なのかなと思います」

■強い相手も悪い流れも攻める気持ちで打破
信じ続けたのはコースでも同じだった。優勝争いの相手は賞金女王へ単独2位が最低条件の古江彩佳。米ツアー参戦をもくろむ21歳にとって、賞金女王の複数年シードは絶対欲しいところ。笑顔の裏にある闘志は相当なものだった。

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