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山村彩恵8年ぶり予選通過の舞台裏 隣でかけた言葉は「逃げてスコアを作るな」【辻にぃ見聞】

山村彩恵8年ぶり予選通過の舞台裏 隣でかけた言葉は「逃げてスコアを作るな」【辻にぃ見聞】

配信日時:2021年6月2日 07時00分

「逃げてスコアを作ったら前には進まないよ」

ミスを恐れる気持ちがクラブを振れなくさせる。このままではそのときに戻ってしまう。「逃げて推薦してくれた人たちに恩は返せない。チャレンジしている姿を望んでいると思うよ」と鼓舞し続けた。コーチだからこそ一打ごとに丁寧に話し合った。その結果、第二ラウンドで「69」を出しぎりぎりで予選通過を果たした。

「まだまだ予選通過ですが、試合で自分らしいゴルフができたというのは自信になったと思います。これは試合でしか感じられないことです。これで今後がすこし楽になったのではないでしょうか。これからもう一山も二山もあると思います。でも、今のゴルフに対する姿勢があれば乗り越えていけると思います」

山村は苦しんでいた時期を振り返り、「悪かった時に3歩下がって客観的になることができていれていれば今のような状況はなかったと思う。どうすればクリアできるのかと突き進もうとしてしまっていました。一番調子が悪い時期に球を打ち続けてしまっていました」と言ったという。辻村氏も「練習で悪い方向に行ってしまうことは誰にでも起こりうること。がむしゃらにやることは悪いことではありませんが、見極めはすごく大事です」と同調する。

■技術的に変わったのはテークバック 再現性が向上
そんな山村が技術的に変わった部分として辻村氏が挙げたのがテークバック。辻村氏の大学の先輩でもある丸山茂樹と米倉知良が共同開発したシステムが置いてあるインドア新橋にあるAIGIAに行ったことがきっかけだった。スイング軸、移動幅、前傾角などいろいろなデータをとる中であることに気付いた。

「山村さんだけスイング軸のスウェーが大きかったんです。一緒に行ったほかの選手の倍近くありました。後ろに下がって前に行くからタイミングがまちまちになりやすく、10球打った時に小祝さんの数値はほぼ同じだったのですが、山村さんはバラバラでした。以前から後ろに引きすぎないようにすることは話していたのですが、実際に数字を見ると明確で感覚と数値を照らし合わせながら適性のテークバックを作りました」

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