だからこそ、今回の日本ツアー復帰はさすがだと思った。今年の「アクサレディス」で優勝争いしたように、ゴルフがおかしくなったわけではなく、「自分のゴルフ」を取り戻すのにそこまで時間はかからないはずだ。事実、復帰初戦となったリゾートトラストレディスでは、時には笑顔で、時には怒り、時には悔しがり。そんな河本の情熱的なプレーが出てきていたように思う。
その会見で、米ツアーはもう行かないのか、という質問に「また挑戦したいと思う」と話した。毎年のように若い選手が活躍するため忘れてしまいがちだが、河本はまだ22歳。今回の経験を踏まえてもう一度戦うための準備期間は十分にある。ズルズルとしない、早めの決断に勝負師としての強さを感じた。(文・秋田義和)