だがそこから、一気に試合が無い日々が訪れた。そんな昨年は、19年10月から師事する三觜(みつはし)喜一コーチのもと、神奈川県の小田原を拠点に同門の選手たちとともにテスト合格に向け練習を続けた。
「スイングのイメージもガラッと変えました。まだ理想まではいかないけど、そのなかでスコアを出せるような練習も続けて。あと小田原のコースはとにかくアップダウンがきつい。足も馬みたいに太くなっちゃって、いい感じですね(笑)。でも『傾斜地はこう打てばいいのか』みたいな発見もたくさんあって、すごくよかった」
ここには同じくテスト合格を目指す仲間もいる。「一緒に試合を想定して練習したり、他の選手もいたから私はまだよかった。これを1人でやっている人は大変だと思う。己との戦い、座禅みたいな状態。しんどかったけどチームで目標に向かって進むことができました」。モチベーションを保てる環境に身を置けたのは、大きな救いだった。
また、こんな対策も打った。3月から開始されるプロテストの最終は、6月22日から4日間に渡り茨城県の静ヒルズカントリークラブで行われる。「プロテスト用に、茨城に引っ越したんです。(日程変更に伴い)茨城でやらなかったら、部屋を引き払おうと思っていたんですけど、よかった。すでにコースも何回も回っています。4日間を想定した合宿も組んだりしました」。合格に向け「ベストを尽くしている」ことは、こんな話からもうかがえる。
「もう5回目なんで、アドバンテージなんてないです。受けている回数が多いぶん、怖さもたくさん知っているので。テストは試合とは全然違うし、楽しくない。なんとか今年はうれし泣きで締めたいですね。これ、毎年言ってますけど(笑)」
