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神がかり的バックナイン 西村優菜、「早かった」初Vを支えた攻めの気持ち

神がかり的バックナイン 西村優菜、「早かった」初Vを支えた攻めの気持ち

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2020年11月1日 17時05分

戦う相手は自分自身。やるべきことは決まっていた。「攻める部分を大事にしようと思って、そのマネジメントもできたと思います。強い気持ちでプレーできたのは女子プロ選手権があったからで、守りに入らずにできた」と、11番でバーディ。14番でバーディを奪い2打差に迫ると、そこから3連続バーディ。16番で追いつき、18番でもバーディを奪い勝を振り切った。

「正直、(勝選手は)飛距離もでる選手なのでバーディは必須だと思っていた。その中で自分のマネジメントをしないといけないと思って、集中してバーディチャンスにつけられていた」。キレ味するどいアイアンショットを連発。奥のピンに対し、手前に着弾させてピンまで転がし上げるという方程式が崩れることはなかった。

唯一18番パー5のセカンドは「ダフりました(笑)」と、元々レイアップの予定だったが、思いのほか飛ばず。それが残り115ヤード。ピッチングウェッジのフルショットの距離に止まったことで、これを1メートル弱につけてウィニングパットにつなげた。

アマチュア時代は日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームにも所属し、海外試合の経験も豊富。プロとしてのルーキーイヤーはコロナ禍の影響でデビューが6月にズレ込んだが、8月まではドライバーの不調に苦しんでいた。身長150センチの西村にとっては飛距離が出ないぶんフェアウェイキープが必須。「曲がったことがなかったのに、それが崩れたことでパニックになってしまった」。開幕戦の2日目には「83」を叩くなど、2戦連続で予選落ちを味わった。

そこからコーチとスイングを直し、持ち味の安定感を取り戻すと、尻上がりに浮上した。難コースの小樽CCで行われた「ニトリレディス」でトップ10に入ると、女子プロ選手権で優勝を争い、先々週の「富士通レディース」でも4位タイ。着実に今回の勝利へと結びつけた。

「自分の中では(優勝は)早かったなという感じはしていて、うまく修正できたのもありますし、あのショットの悪さからここまで持って来られたのも成長だったかな」。ルーキーらしからぬ修正能力と、強い気持ちで戦ったすえの優勝だった。

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