この“勢力図”を有識者はどう見るのか? 今大会のラウンドリポーターを務め、昨年まで選手としてツアーを戦っていた大江香織は「狭いホールがあまりなく、2オンできるパー5も2つあるし、このコースは飛距離が出る選手が有利。飛ぶ人が上にきている印象です。そして若い選手が圧倒的に飛距離出ていますね」と分析。そのうえで、「大きなコブもなく、硬くも速くもない」。与しやすいグリーンのコースとくれば、飛距離は大きなアドバンテージとなる。
また永井花奈のキャディを務めた辻村明志コーチも、やはりグリーンについて言及。「水分を多く含んでいてよく止まる。女子プロが使って最も止まらないクラブの1つである6番アイアンを、フォローのなかで使っても止まる。フェアウェイキープがしっかりできれば、ウッドでもバーディが獲れます。グリーンが重たい分、アプローチも割とやさしいし、そのあたりが影響しているのではないでしょうか」。そういう意味では、現在のショットなどの調子が反映されやすいコースとも言える。
5アンダーの12位タイには11人が並び、実に3打差以内に22人がひしめく混戦となっている。戦前から“伸ばし合い必至”と言われた大会で、最後に抜け出すのは一体誰か?