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形を変えてでもツアーを行うためには【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

形を変えてでもツアーを行うためには【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年5月12日 18時27分

選手はじめ現地入りする人間の健康管理は大前提。体調不良時の責任ある対応と、検温、そしてマスク着用はいうまでもない。感染者が出る可能性はどこにでもある。それをいち早く発見し、広げない準備を整える。

1と2の現実に対しては、集まる人間を最小限にするのが最善だ。当面は無観客。ハッキリいって日本のゴルフトーナメントの多くは興行として成立していない。ギャラリー収入を当てにすることなく、賞金だけでなく経費まで含めた費用がスポンサーに依存している。プロスポーツとしてほめられたシステムではないが、この状況だと逆に無観客でも実害は少ない。選手以外、スタッフの数も極力少なくする。キャディについては賛否両論あるが、手引きカートによるセルフプレーも含めて考えてみてはどうだろう。

ただし、試合をする以上は、多くの人に伝わらなくては意味がない。テレビ中継も最小限の人数で行う。インタビューなどの部分だけでも、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)懸案のネット配信に手を付けるにはいい機会かもしれない。

トレーナーやコーチ、マネージャーなどもコースには入らない。家族同様に接している場合が多いはずなので、宿舎での接触までにとどめる。クラブハウスはトイレ、洗面所の使用に限り、基本的には練習場とコースだけを使用。選手同士もソーシャルディスタンスを守る。複数の人間が触れるピンフラッグは抜かず、バンカーレーキの使用についても再考(毎回消毒するなど)。

ゴルフツアーでは必然の移動で人との接触を最小限にする方法は何か。チャーター機(チャーター列車)を使うこと。最小限の人数で個々に車で移動すること。途中、できるだけ寄り道は避ける。車以外なら、ゴルフ場までの最後のアプローチはチャーターしたシャトルバス。宿舎も、オフィシャルホテル(貸切)で食事もそこから出ずに行う。コース併設のホテルがあれば、比較的これはたやすいはずだ。ツアー全体の“巡業”のイメージだ。

「窮屈だ」という声は当然出るだろう。だが、究極の選択として考えてほしい。「いつも通りの準備ができないからいつも通りのパフォーマンスができない」ことと「試合そのものができない」のとどちらがいいのか。

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