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渋野日向子に似ている? “自分を持っている”吉田優利【注目ルーキー・開幕前の声】

渋野日向子に似ている? “自分を持っている”吉田優利【注目ルーキー・開幕前の声】

配信日時:2020年3月27日 07時00分

自分に足りないものを求めるのはゴルフだけではない。吉田はプロゴルファーであると同時に日本ウェルネススポーツ大学に通う女子大生でもある。ツアー転戦との両立は大変であることを承知で文武両道を決めたのは、「ゴルフだけが全てではないし、ゴルフが終わった後の人生を豊かにできるように、ツアーの合間に学校に行こうと思っています」という理由から。こういったところからも芯の強さが見てとれる。
そんな吉田でも昨年、心が折れそうな時があった。11月にプロテストを控えた春先から痛みが出た左手の「掌側板損傷(しょうそくばんそんしょう)」により、夏場約1カ月半に渡り離脱することになってしまった。ケガをした当初は「時間があることは、すごくうれしかったり、時間を使って出かけたりトレーニングしたりしよう」と楽観的に構えていた。だが、時が経つにつれて現実を知る。

「そんなに甘いものではありませんでした。ケガと向き合うにつれて、どんどんつらくなっていきました。外に出なくなった時期も、今日は何しよう…。暗くなったこともありました」。不安ばかり募る日々が続いた。

それでも「プロテストに受からないと何も始まらない。どうしたらプロテストに間に合うのか」と必死に気持ちを切り替えて折れそうなところで踏ん張った。この経験が吉田をさらに強くした。「ナショナルチームで3年半、人よりも経験しているという自信がいい結果につながった。ケガがあって苦しい1年でしたけど、我慢した甲斐があった」。さらに粘り強さを増したこともあって、12位タイでみごと合格。ファイナルQTでも20位としっかり前半戦出場権を獲得。プッシャーのかかるなか、準備不足を感じさせることなくプロとして順調な一歩目を踏み出した。

ルーキーとして挑むシーズン。まずはリランキングを突破して、シード獲得が目下の目標だ。「そのために一試合一試合に集中することも忘れずにしたい。リランキングを気にしながらになるかと思いますが、自分のプレーができるように集中してやれたらいいなと思います」といい意味で新人らしくないコメントも吉田らしい。

そして、「ゆくゆくはアメリカツアーで戦っていけたらいい」というのが描いている将来像。「そこまでにどれほど自分が成長できるかわからないですが、まずは高く目標をもって成長していければ、その扉は開くと思います」。世界を舞台にプラチナの輝きを放つ日を目指し、一段ずつ階段を上っていく。

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