ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ
注目!
ツアー情報

“最も優勝に近い”黄金世代・小祝さくらがついに初V 「嫌な相手」との一騎打ちで潜在能力開花

“最も優勝に近い”黄金世代・小祝さくらがついに初V 「嫌な相手」との一騎打ちで潜在能力開花

配信日時:2019年7月21日 16時29分

サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース 最終日◇21日◇イーグルポイントゴルフクラブ(茨城県)◇6588ヤード・パー72>

これまで2位となること4回。シルバーコレクターとも呼ばれた21歳に、ようやくその時が訪れた。「サマンサタバサ レディース」最終日、今年の開幕前から“最も優勝に近い”黄金世代と呼ばれ続けた小祝さくらがついに栄冠を手にした。

小祝さくらのモグモグタイム!【写真】

首位のイ・ミニョン(韓国)を2打差で追いかける最終日。ツアー屈指の実力者相手に、前日には「優勝争いするのは心の中では嫌です」と本音をこぼす場面も。そんな2人の戦いは早々にマッチレースの様相となった。

小祝が1番、3番とポンポンとバーディを奪い追いつくと、バーディの応酬で前半が終わるころにはミニョンが15アンダー、小祝が14アンダー。その下は10アンダーとまさに一騎打ちのままインコースへと突入した。

ハーフターンのインターバルなしで迎えた、サンデーバックナインの1ホール目で一気に形成が逆転する。小祝が4mにつけるなか、ミニョンは2打目を左に引っかけて13mを残す。すると小祝はこれをねじ込むが、ミニョンはまさかの3パット。順位がひっくり返る。

だが、ただでは勝たせてくれないのがツアー3年目で4勝の実力者。次の11番を共にバーディとすると、小祝が13番で4mを沈めて2打差とするが、すかさずミニョンが14番でバーディ。1打差で迎えた17番ではミニョンはティショットを左の林に入れてパーオンできず残り70ヤードに出すだけとなるが、これをピタリと寄せてパーセーブ。小祝はバーディパットがわずか5cm届かず。1打差で最終ホールへと向かう。

「ああいう状況でパーを獲ってくる。プレッシャーになる」と重圧を受けながらも迎えた18番。ミニョンが10mを決められず先にパーとすると、小祝も8mを残したがバーディパットをタップインの距離まで寄せて、ウィニングパットをねじ込み歓喜の瞬間を迎えた。

今までの優勝争いと違ったのは気持ちの部分。とにかく強く持った。「前日に(コーチの)辻村プロと電話で話して、勝つには“自分が優勝すると思ってプレーしないとダメ”と言われました。自分でもそれを目標として頑張れた」。待っていても栄冠には届かない。自らの力で掴みにいった。

そのための目標も立てた。「アウトで4つ、インで3つ伸ばす」。この日のプレーはまさにその通りの7バーディ・ノーボギー。「今日はそのことしか考えていませんでした。今まで相手のことが気になっていましたが、7アンダーを出して負けたら仕方ないと思ってやりました」。昨年の「ゴルフ5レディス」では優勝争いを演じた申ジエ(韓国)のことを考えないようにしようとしても、どうしても頭をよぎった。その反省を生かした。

またミスが早々に来たのも運があった。2番で5mの上りのバーディパットを80cmショート。「切れるラインじゃないのでチャンスでした。なのにショートしてしまいました。そういうプレーをすれば相手にスキを与える。そこからはカップに届かせることを意識するようになった」。そんな、これまで課題としていたパッティングが優勝へと導いた。「開幕してからずっと調子が悪いと思っていたのですが、悪く思いすぎてもダメだなと。それにこれまでの優勝争いでは、ワンピンにつけても外れるんじゃないかという気持ちもあった。そういう気持ちは今日はなかった」。ことごとくチャンスを沈めて、ひたすらミニョンにプレッシャーをかけた。

何よりも好敵手の存在が、力を最大級に引き出した。「ミニョンさんもすごくいいプレーをしていて。ずっと1とか2打差だったので気を抜けなかった。とにかく目の前のプレーに集中しました。最後までお互いにいいプレーができて良かった」。互いに譲れないなかでマックスに達した集中力。名勝負はトーナメントコースレコードとなるトータル17アンダーという数字となって表れた。ちなみにミニョンのトータル16アンダーはタイ記録。3位の成田美寿々と三ヶ島かながトータル10アンダーだから、いかに2人が互いに切磋琢磨して競り合ったかが分かる。

これで黄金世代8人目の優勝。次なる目標は黄金世代で4人目となる「2勝目」だ。「2つ目を勝つ壁が大きいと聞くので少しでも早くしたいですね。そして北海道で勝ちたいという気持ちも強いです。そこに向かって頑張りたい」。“最も優勝に近い”と言われ続けてようやく掴んだ初タイトル。ここからは一気に積み上げていきたい。(文・秋田義和)

関連記事

【この大会のニュース】

読まれています

JLPGAツアー 週間アクセスランキング

ランキングをもっと見る

大会情報

  1. 国内男子
    開催前
    2025年12月4日 12月7日
    ゴルフ日本シリーズJTカップ
  2. 米国男子
    開催前
    2025年12月4日 12月7日
    ヒーローワールドチャレンジ
  3. DPワールド
    開催前
  4. DPワールド
    開催前
    2025年12月4日 12月7日
    ネッドバンクゴルフチャレンジ
  5. アマチュア・その他
    開催前
    2025年12月4日 12月8日
    LPGA Qシリーズ(最終予選)
  6. アマチュア・その他
    開催中
    2025年12月2日 12月5日
    JLPGAファイナルQT

おすすめコンテンツ

関連サイト