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「芯に当たる自信がなくて…」 “嫌だった”ピン型パターが切り開いたメジャー女王への道【勝者のギア】

「芯に当たる自信がなくて…」 “嫌だった”ピン型パターが切り開いたメジャー女王への道【勝者のギア】

配信日時:2019年5月13日 12時15分

だが本人いわく「パットは一番苦手でした」。そのウィークポイント克服のため、同じPING契約でツアー屈指のパット巧者・鈴木愛の動きなども参考に、来る日も来る日も練習を重ねた。それは父の悟さんも「本当によく練習していましたね。パターがよくなってから、余裕がでてきましたね」と証言するところ。それが、あの“面白いほど入る”パットとなって結実した。

そんな渋野のエースパターはピン型の「SIGMA2 ANSER」。去年のオフに初めて握り、開幕から使用するものだ。2日目終了後の会見で好調なパットについて聞かれると、「本当によく入ってくれましたね。パターのおかげですね!」と笑ったが、ここにも優勝へのドラマが隠されていた。

今でこそピン型を自由自在に操る渋野だが、もともと「高校まで、ずっと使っていました」というマレット型の愛好者だった。だが、2年前から師事する青木翔コーチが、「パットが苦手なのは分かっていました。そこで、道具に頼るのではなく、しっかりとしたストロークを身に付けて欲しくてピン型に変えさせました」と変更を“厳命”。当初は「その時の私は、芯に当てる自信がなくて…。最初は嫌でしたね」と消極的な気持ちで握り始めたが、この取り組みで基礎が固まり、今回のメジャー制覇につながった。

最終日の18番で、ウィニングパット直前のバーディチャンスを外し、「恥ずかしかった」と苦笑いしたのはご愛敬。それ以上に強烈なインパクトを残し、“渋野日向子=パット巧者”というイメージを揺るがぬものにする大会となった。

【渋野日向子のクラブセッティング(WITB=What’s in the Bag)】
1W:PING G410 PLUS(10.5度)
フジクラ/Speeder569 EVOLUTION V/SR/44.75インチ)
3W:PING G410 LST フェアウェイウッド(14.5度)
5W:PING G410フェアウェイウッド(17.5度)
UT:PING G410(19度、22度)
5〜PW:PING i210
W:PING GLIDE FORGED(52、58度)
PT:PING SIGMA2 ANSER
BALL:タイトリスト PRO V1x

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