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石川遼は「67」で首位と4打差の2位発進 “熱い自分”と“冷静な自分”のバランスで凡ミスを防ぐ

全英切符をかけた一戦。初日の競技が終了。注目の石川遼は4アンダー7位タイとまずまずの出だしとなった。

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2023年5月25日 19時22分

<~全英への道~ミズノオープン 初日◇25日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>

今週の22日(月曜日)に1日36ホール決戦の「全米オープン」最終予選で本戦の切符を手にした石川遼。4位以内(有資格者を除く)に「全英オープン」の出場権が付与される今大会の第1ラウンドは、6バーディ・1ボギーの「67」で回り、首位と4打差の2位タイ。1週間で2つのメジャーの出場権獲得に向けて幸先のいいスタートを切った。

アウトの1番パー4から出た石川は、125ヤードの2打目を50センチに寄せて“おはようバーディ”とすると、2番パー5は3打目を1.5メートル、3番パー3では1打目を3メートルに乗せて3連続バーディで滑り出す。後半に入ると13番パー4で15ヤードの3打目をチップイン。15番パー4でも1つ伸ばし、16番パー3では1打目をガードバンカーに入れるなどボギーとしたが、18番パー5では、ガードバンカーからピンまで30ヤードの3打目を1.5メートルに寄せてバーディで締めくくった。

データ以上にプレーの内容には安定感があった。この日のフェアウェイキープ率は35.714パーセントで出場132人中109位タイ。パーオン率も66.6667パーセントで40位タイと決して高い数字ではない。しかし、フェアウェイを外しても、グリーンをとらえられなくても「想定内のミス」で収まっていたことが大きい。ホール形状はストレートではなく、ドッグレッグや湾曲したホールが多い今コースは、「ラフに入れると花道を使えない方のラフがある。そっちにはいっていなかった」とグリーンを狙いやすい方のラフに外していた。

また、ティショットがラフに行っても2打目は無理にピンを狙わず、グリーン手前や上りが残る寄せやすいところを見据えながらのマネジメントを見せる。この日は6ホールでグリーンを外したが、16番以外の5ホールは15ヤード前後の距離が残った。「7~8割はセーブしたいピッチエンドラン」を打つ状況だったが、4ホールはタップインパー、1ホールはチップインバーディと取りこぼすことなく次のホールにつなげた。また、14番パー3ではピンまで25ヤードの位置に1オンさせたがしっかり2パットで収めるなど「ショートゲームで流れを作れた」と、内容的には終始安定していた。

今日1日を振り返ると、「想定外のミス」はほぼなかった。少し当たりが悪くて距離感が合わないのは「仕方ないと思っている」と許容範囲。「自分のケアレスミスとか入込みすぎてアグレッシブに行きすぎて、気づいていない(難しい状況の)ところにミスをするとかはなかった」と常に冷静なジャッジができていた。

「試合に集中して入り込むこともすごく重要なんですけど、冷静な自分もいないといけないですし、バランスが大事。キャディの佐藤(賢和)さんも含めて、2人で入り過ぎることなく、熱い自分と冷静な自分を二人持っておくと、(佐藤キャディを合わせて)4人の力でなんとかなく話し合いができるといいのかなと思います」とスコアメイクは“攻守”のバランスが大事という。明日以降も“4人の力”で話し合う。「油断せずにやりたい。自分の準備をしっかりしていきたい」と気持ちを引き締めた。
(文・小高拓)

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