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初優勝の舞台で感じる“懐かしさ”と“恩” 2戦連続予選落ちから「今週は攻めてでも通りたい」

片岡尚之が初優勝を挙げた大会で、恩返しの活躍を誓う。

所属 ALBA Net編集部
高木 彩音 / Ayane Takagi

配信日時:2025年6月26日 18時15分

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 事前情報◇25日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇6956ヤード・パー71>

2021年5月の第1回大会でプロ初優勝を飾った片岡尚之は、その優勝をキッカケに大会を特別協賛するサトウ食品と同年の6月にスポンサー契約。今大会にはホストプロとして出場している。この舞台に立つと「懐かしい気持ちと、ああ、よく勝ったなって(笑)。あとは、ロッカーを見ると“チャンピオン”って書いてあるので、それがうれしいです」という感慨に浸ることができるが、それと同時に少し寂しそうな表情も浮かべた。

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というのも、それ以降、勝利から遠のいている。昨季は優勝争いに絡む場面もあったが、思うような成績は残せていない。「男子ゴルフ界を本当に支えてくださっている企業さんで、この試合も作ってもらって、そこから僕は上にくることができたので、本当に感謝してもしきれません。すごく恩返しをしたい気持ちがあります」。19年にプロ転向し、そして初優勝後からサポートしてもらっている同社への感謝と責任を強く感じている。

迎えた初日は、降雨によるコンディション不良、さらに天候の回復が見込めないためサスペンデッドになった。ただ幸いにも午前組だった片岡は、1イーグル・3バーディ・2ボギーの「68」でホールアウト。3アンダーの暫定36位タイとまずまずのスタートを切れそうだ。

予選ラウンドでは、ともに谷将貴コーチに師事する大岩龍一、プライベートでも親交のある稲森佑貴と同組に。和やかな雰囲気の中、前半の11番パー5でイーグルが先行した。「きょうはすごく楽しい組で、リラックスして入れた。でも、最近ずっとこんな感じなんです」と2つのボギーには悔しさをにじませつつ、「でもあんなにいいスタートができて、貯金ができたので、何とかこのスコアでまとめられた」と前向きに振り返った。

今季はこれまで9試合に出場し1度の棄権と2度の予選落ちを喫している。「開幕戦(3位)が一番良かった。ミズノオープン以降、予選を通っていない。今週こそは、攻めてでも通りたい」と気合いを入れる。課題は「練習ではできているけど、本番で出せない部分」。焦りも感じてしまうと明かすも「なるべく焦らず、秋ごろに調子が上がればいいくらいの気持ちで、毎日コツコツ頑張りたい」と、自身のペースで進もうとしている。今季の目標は明確だ。「やっぱり優勝したいですし、JTカップ(最終戦)にも行きたい」。さらに、「きのうよりきょう、きょうよりあした。少しでも上手くなりたいという気持ちは毎日ある」と内なる闘志を燃やす。

今大会のホストプロが、もしも予選落ちを喫すれば、決勝ラウンドで解説を担当することになる。クラブではなくてマイクを握るわけにはいかない。「それはちょっと苦手なので…」と本人も苦笑いを浮かべる。ゴルフの状態的に、不安を抱えながらにはなるが、「何とか明日も頑張って、予選通過をしたい」。自身が発揮できるパフォーマンスを最大限に出し、選手として週末を迎えないといけない。日頃から支えてくれる人たちへの感謝を胸に、自分のゴルフを信じて戦っていく。(文・高木彩音)

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