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快挙達成の寺西飛香留が“うれしい”ボギー? 本人も驚愕の飛距離がアダに「仕方ないけど…」

菅沼菜々とともに“ミシェル・ウィー超え”を果たした寺西飛香留。2日目以降の課題は?

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2025年4月25日 08時21分

<前澤杯 初日◇24日◇MZ GOLF CLUB(千葉県)◇6652ヤード・パー70>

今大会には、2人の女子プロゴルファーが出場している。菅沼菜々と、男子ツアーに参戦する初の女性プレーヤー・寺西飛香留だ。先にホールアウトした菅沼は、女子選手として男子ツアー史上初のイーブンパーを記録。この快挙に会場が沸いたが、続けて寺西も同じスコアをマーク。2人の女性プレーヤーが、男子ツアーに新たな風を吹き込んだ。

【写真】ガッチリと握手する菅沼菜々と石川遼

昨年の国内男子ツアーの開催コースを見ると、ほとんどが7000ヤード超えで、総ヤーデージの平均は約7165ヤードに及ぶ。それに対し、今大会の舞台である前澤友作氏所有のプライベートコースは、6652ヤードと、異例とも言える短さとなっている。

開幕戦で優勝した生源寺龍憲も「優勝スコアは20アンダーくらいになる」と予想しており、スコアの伸ばし合いが見込まれていた。実際、初日には大岩龍一が「61」とビッグスコアをマーク。セカンドショットを短い番手で打てることが、スコアメイクの大きなアドバンテージになる。

寺西も飛距離が持ち味。身長157センチと小柄ながら、平均260〜270ヤードを叩き出す豪快なスイングが特徴だ。今季開幕戦「東建ホームメイトカップ」では「パーオンが少なかった」と男子ツアー特有のセッティングに苦戦したが、今回のような短めのコースではその飛距離が大きなアドバンテージとなる。

実際、プロアマ戦の時点で「全体的には短めなので、バーディをしっかり取っていけるようにしたい」とも話していた。今大会初日のパーオン率は72.2%と高く、バーディも3つ奪う好スタートを切ったのも、こういった事情も背景にある。開幕戦では1日1つのバーディにとどまっていた寺西にとっては、大きな進歩と言える。

もちろん距離が短めとはいえ、505ヤードの1番ホールや491ヤードの8番ホールといった、長いパー4も存在する。1番はパーで切り抜けたが、8番ではボギー。しかし、その内容には少しうれしい驚きもあった。というのも、フェアウェイ中央にあるバンカーは「270~280ヤードくらいで入る」と読んでおり、さすがに自分の飛距離では届かないと考えていたが、まさかの“ナイスショットすぎて”バンカーイン。「仕方ない」と笑顔を見せたが、自身の飛距離が想定以上だったことに、どこか誇らしげな表情も見せる。

コースが比較的短いとはいえ、男子プロたちと肩を並べて堂々たるプレーを見せた寺西。予選カットのない4日間の目標は「60位までが賞金ランキングに反映されるということなので、60位以内を目指して、賞金ランキングに初めて入ること」。初日の順位は74位タイ。目標にはもう一踏ん張り、二踏ん張りは必要だ。

菅沼とともに達成した快挙に、「うれしいこと」とあどけない笑顔を見せる24歳。これまでにない試みで注目を集める新規大会だが、女性プレーヤーの活躍も見どころの一つになりそうだ。(文・齊藤啓介)

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