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「真っすぐ打てるパッティング」でバーディ量産 “ちょい髭”の佐藤太平が首位タイ発進 

松山英樹を意識…? “ちょいヒゲ”の佐藤大平が首位タイの絶好スタート。

所属 ALBA Net編集部
土屋 裕一 / Yuichi Tsuchiya

配信日時:2023年6月16日 08時30分

<ハナ銀行インビテーショナル 初日◇15日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>

日本と韓国の共催大会となる国内男子ツアー「ハナ銀行インビテーショナル」は、29歳の佐藤太平が7アンダーの「66」で回り、首位タイで滑り出した。

午後組としてスタートした佐藤は、出だしの10番で1.5メートルのパットを外しボギー発進とするも、その後8つのバーディを重ねた。圧巻だったのはハーフターン後、3番からの4連続バーディ。3番では10ヤードの距離をチップイン。さらに5番パー4では、6メートルの難しい下りスライスラインを見事に沈めた。

「チャンスについたパターが良く入ってくれたのが大きいです。それにドライバーも良かった」。さらに「ショットは去年から良かったけれど、パターが入らなかった。だけど、いまはパターが入っています」と、好調の要因にパッティングを挙げた。「関西オープン」の際に、パッティングコーチの丸山颯太氏に教えてもらってから調子が良く、「自信が持てるようになった」という。

もともとラインを描いて打つタイプという佐藤だが、いつしかその描いたラインをなぞるように打っていた。「実はパター、ずっと悩んでいました」と振り返る。「どんなに曲がるラインでも、とにかくボールを真っすぐ打ち出すことができるようになったので、打ち損なうというミスがなくなりました。いまは、入らなかったのはラインを読み間違えたせい、と考えられるようになりました」と、いまではストロークに絶対の自信を持っている。

パッティングでは、どんなに曲がるラインでも、ボールは芝の上を転がる。ドライバーショットのように空中を飛ばすわけではないので、インテンショナルにボールを曲げることはできない。曲がるラインに対してプレーヤーができるのは、ひたすらに真っすぐ転がるようにストロークすること。その結果、傾斜によってボールがスライスしたりフックしたりするだけなのだ。佐藤はパッティングに自信が持てたことで、短い距離や嫌なラインでも、手が動かないなどストロークのエラーがなくなったと、その効果を実感しているそう。

この日の活躍で注目を集めた佐藤だが、実はその風貌にも変化が。毎年オフシーズンにはヒゲを伸ばしてシーズンインとともに綺麗に剃っていたが、「今年はこのままいっちゃえ!」と、昨年の「カシオワールド」以来一回も剃らず、バリカン等で整えている。東北福祉大ゴルフ部の先輩であり、現在は海外メジャー「全米オープン」に出場中の松山英樹も見事なヒゲをたくわえたことが話題となったが、「自分はヒゲが濃くないので、松山さんみたいには生えないんです。あれくらいになったらカッコいんですけどね」と茶目っ気たっぷりに答えた。

最後に、初日のプレーに対する手ごたえを聞かれると、「手ごたえというよりも、最近はとにかくゴルフが面白いという感覚です。自然体でいきたいです」と、2日目からの戦いにも気負いはない。今日のラウンド終了後、トップにいるのは果たして誰か? 男子ツアーの戦いからますます目が離せなくなった。(文・土屋裕一)

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