それはコースでも同じだと桑山は話す。「本当にいろんなことを学んでいます。『3バウンド目でスピンかかるから見ていて』と言って打ったアプローチで、本当にスピンがかかるんですよ。『女子だったらこうしたらいいかもね』という話もしてくれます」。トッププロがどのようにコースを攻略しているのか、なにを考えて打っているのか、どういう技術が必要なのか。片山は分かりやすい説明を織り交ぜながら“背中を見て学べ”と言わんばかりのショットを繰り広げていく。「晋呉さんのようなアプローチができるようになったら強くなれるんだろうな、と思いました」。桑山は片山の技術を盗み、自分のスキルと経験を積み上げていく。
桑山にとって貴重な一週間。学びの場でもあるが、でもまずは、キャディという立場を忘れない。成績上位4人に与えられる海外メジャー「全英オープン」の切符を片山に与えるべく、“しゃべり相手”としてサポートをしていく。(文・笠井あかり)
