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「試合に出られたはずなのに」 片岡大育が乗り越えた“10カ月の空白”

「試合に出られたはずなのに」 片岡大育が乗り越えた“10カ月の空白”

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2021年8月18日 17時44分

大ちゃん、お帰りなさい!
大ちゃん、お帰りなさい! (撮影:佐々木啓)
長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 事前情報◇18日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178ヤード・パー72>

土砂降りの練習場に、久々に見る姿があった。約10カ月ぶりにツアー復帰を果たした片岡大育。「いつもの僕だったら、たぶん外の練習場に行っているんでしょうけど、この1、2カ月はさんざん練習場でやってきたので、やっぱり芝の上の感覚を磨きたくて」と、近隣の屋根付き練習場ではなく、ずぶ濡れになりながら5時間近くをショット練習場で過ごした。

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ツアー参戦は昨年10月の「日本オープン」が最後。今季はQT49位で出場資格を持っていたにも関わらず、約10カ月もツアーから離れていた。「今年はけっこう試合に出られたはずなのに、出られなくて。はがゆかったけど、ゴルフができる状態じゃなかった」と振り返る。

2019年にシードを喪失し、QTに回った。昨年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で推薦枠から出場が決まったが、開幕前に片岡に突きつけられたのは顔面神経麻痺の診断だった。「最終調整の合宿で、突然涙が出てきて。花粉症かなと思ったら、瞬きができなかったり、ご飯を食べるときに口がうまく開けられなかった」と、出場を断念して10日間の入院、年内いっぱいを休養に充てた。疲れやストレスが原因とみられるが、明確な治療法はないという。

「4月の開幕までには治っているだろうなと期待していたけど、一向に治る気配がなかった。1球打っては涙を拭いて…、っていうのが、すごくわずらわしくてストレスだった」。それならばと、思い切って休養期間を延長したが、ゴルフから離れるほど、やりたい気持ちは強くなる。少しずつ病状が回復する中、5月からラウンドを再開。周囲からは心配の声が挙がっていたが、思い切ってツアー復帰に踏み切った。

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