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「思いっ切り打ったのがジャストタッチ」 グリーン上で苦しむ選手が多かった理由

「思いっ切り打ったのがジャストタッチ」 グリーン上で苦しむ選手が多かった理由

配信日時:2021年4月16日 08時00分

スコアを伸ばした大会初出場の選手たちも、ラウンド後は同じような言葉を並べた。「レギュラーツアーは速いイメージでしたけど思ったより速くなかった。ロングパット、ミドルパットが全部ショートでした」(5アンダー・石坂友宏)、「遅い速いはあまり言い訳にはできないけど、少し遅かったぶんライン読みで苦労したかなと思います」(3アンダー・中島啓太)、などなど。

国内男子ツアーのトーナメントディレクターを務める小山俊一氏に、初日のグリーンについて聞いてみた。

「火曜日に雨が降った影響もあって、朝はしっとりとしたグリーンで測っているから、10フィートのところと、10フィート弱のところも正直あります。平均して10フィートで出させてもらっている。東建は強い風が吹くとグリーン上で球が止まらないので、11フィートを目指していました。それにいまはスティンプメーター(速さ)をそんなに上げないで、ピンを厳しいところに切っていくのが主流なんです」と小山氏は説明する。

グリーン上には当然傾斜があるので、あまり速くして風が吹くと、一度止まったボールでも動き出してしまうことがある。ピンをグリーンの端の厳しい位置に切るのも難しい。なので今大会では「トーナメントの平均か、平均のちょっと下くらい」という11フィートを基準としていた。初日は10フィートで11フィートまで上げなかった理由は、多くの選手がアイアンの距離感に苦しんだコンパクション25というグリーンの硬さにある。

「急激に速くしようと思ったら、グリーンにローラーをかけるしかない。そうするとグリーンがさらに硬くなるので、練習ラウンドを行った意味がなくなってしまう。芝の刈り高を短くすると、葉から茎になるので、逆に遅くなるという現象も起こります。このままの硬さを維持して、ちょっとずつグリーンが乾いてスピードが上がればいいと思っていました」(小山氏)

今大会のコースセッティングアドバイザーを務めるツアー通算2勝の高橋竜彦も、初日に“打てない”選手が多いことを目の当たりにした。初日の風速は1.2m/秒と弱めなのに、思ったほどスコアが伸びない。

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