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なぜ海外勢が強いのか、それとも… 男子ツアーで進むインターナショナル化【記者の目】

なぜ海外勢が強いのか、それとも… 男子ツアーで進むインターナショナル化【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2019年4月23日 12時03分

“海外で活躍する日本人”として海外勢から聞く名前の多くは、“ヒデキ マツヤマ”、“ヒデト タニハラ”。しかし、最近では若手選手の海外進出が目立つ。3月には川村昌弘が欧州ツアー「ヒーローインディアンオープン」で2位。米ツアーの下部にあたるPGAツアーチャイナでは、今月、佐藤大平が日本人初優勝を挙げた。

本大会で最終日に優勝争いを演じた比嘉一貴は、アジアンツアーの下部にあたるADTに参戦。昨年に続き今年の2月にも同ツアーで勝利を挙げている。賞金ランキング7位までに与えられるアジアンツアーのシード獲得を目指し、そこから欧亜共催大会を足がかりに、欧州ツアー参戦を目標としている。「今は、欧州ばかり見ています。飛距離が武器になれば米国にも行きたいが、今の自分だと厳しくなる。欧州もパワーゴルフになりつつあるけど、日本のようなトリッキーなコースもあるので戦術で戦える部分もある」。いずれは米国ツアーでの活躍も視野に入れ、現在の実力を発揮しつつ、スキルアップできる場を求めて海外を飛び回っている。しかし、「理想は日本のシードを確保しつつ、海外に挑戦したい」と、基板は母国の日本に置く構えだ。

比嘉のロールモデルとなるのが片岡大育。17年の日亜共同主管の「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」で優勝したのを足がかりに、昨年は欧亜ツアーを転戦してきた。「欧州やアジアは天候や芝質の変化が激しいし、色々な意味でゴルフの引き出しが増えたと思う。やっぱり欧米のほうが日本よりもレベルが高いと思うので、最終的には米国にいきたい。そこを目指してステップアップしたい」と、今季は日本を主戦場として、海外ツアーにスポット参戦を予定している。

JGTOコースセッティングアドバイザーを務める田島創志は「日本ツアーはインターナショナルツアーになりつつある」と話す。今年は韓国ツアーとの共催大会(シンハンドンヘオープン)も新設。4月には賞金王の今平周吾が特別推薦枠で「マスターズ」出場を果たすなど、海外からの日本人選手の注目度の高まりも期待ができる。海外選手の日本ツアーメンバーが増えると同時に、海外に活躍の場を広げる日本人選手も増加。単純に“日本ツアーで海外勢が強い”というだけではなく、ツアー全体の規模やレベル高まっている兆しなのかもしれない。

とはいえ、やはり国内で日本勢の活躍が待たれるのも確か。次戦は歴史ある「中日クラウンズ」。毎年、経験豊富な選手が活躍を見せる同大会で、ぜひ日本ツアーのベテラン勢の活躍も期待したい。(文・谷口愛純)

※ツアーメンバーは、シード選手とファイナルQTの決勝進出選手などからなる

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