1994年に登場したトヨタの初代RAV4と言えば、丸みを帯びたユニークなデザインとコンパクトなサイズで大ヒットした。それから30年を経て、6代目へと進化。威風堂々、プレミアムという言葉がぴったりくる体躯となって登場した。さらにPHEVも加わり、実力は相当高そうだ!
■存在感あふれるデザインは迫力すら漂う
RAV4と言えば、もともとはユニークなスタイルなどのクロスオーバーSUVの先駆け的な存在。1994年登場なので、正確にはSUVという言葉すらなかった時代にもかかわらず、CMキャラクターにキムタクを起用するなどして大ヒットした。
その後、デザインはあっさりとしたものになったり、サイズも大きくなったりしたことから、アメリカを中心とした海外へと主戦場を移行。4代目に至っては日本未発売だったりもした。
それからSUVの流行もあって5代目は見事復活して、メリハリのあるデザインとエコも含めた高性能で人気となり、「2019 - 2020日本カー・オブ・ザ・イヤー」を見事受賞している。ちなみに海外人気は相変わらずで、世界180か国で年間約100万台販売という人気者だ。
そして、6代目となる最新型である。2025年の東京モビリティショーでの実車先行展示ではトヨタブースの人気の的になるなど、前評判は上々。発売早々に大量の受注が入り、一部では抽選になっているほどの人気ぶりだ。実車を見るとそれも納得で、まずデザインはうまくRAV4らしさを残しつつも全体のイメージはミニランクルと言った感じで迫力は十分。とくにフロントはハンマーヘッドと呼ばれるトヨタの新アイコンを取り入れていて、小粒のヘッドライトと合わせて押し出しは強烈だ。内装も同様で、プレミアム感が相当増している。
■迷いどころ!? エクステリアデザインのテイストは3タイプあり
グレードは基本となるハイブリッドモデル(ガソリンは廃止)で、Zとアドベンチャーのふたつ。ボディサイズは先代とほぼ同じだが、アドベンチャーは全長と全幅が若干大きく、フロントのデザインも鉄仮面的なZに対して、開口部が大きく取られているワイルドなものとなる。アドベンチャーのほうが先代のイメージが強い。もちろんどっちがいいかというのではなく、好みではある。
そしてRAV4での大きなトピックスがPHEV、つまりプラグインハイブリッドの存在。先代でもあったが、途中追加だったのと人気が出過ぎて受注がさばききれず、結果的に広く見かけることはなかったが、新型ではハイブリッドとの2本立て体制を早々に作り上げた。デザイン的にも注目で、Zはハイブリッド同様ながら、PHEVにだけGRスポーツが設定される(アドベンチャーはなし)。GRと言えばトヨタのスポーツラインだけに、スポイラーを装着するなど、精悍さが特徴となる。
■多機能をうまく整理、インテリアはシンプルで使い勝手よし
張り出したフロントマスクなどからすると、運転しにくそうなイメージもあるが、実際はそのようなことはなし。インパネの上部を40mmほど下げていることもあって、運転は思ったよりもしやすい。このあたりの配慮はトヨタらしい点だ。
デザインは直線を基調としたもので、ランクルっぽい感じ。表皮なども質感や高級感があって、満足度も高い。見た目的にはシンプルながら、最近多いモニターでの操作だけでなく、従来からの物理スイッチもわかりやすく残されているのも好印象。実際に運転してみても、操作性はいい。
シートに関しても日本人に合ったサイズでしっかりと体を支えてくれるし、肉厚なクッションは座り心地もいい。表皮はレザーではなく、合皮を使ったものとなるが、むしろRAV4らしいよさが感じられる点だ。なんでも豪華にすればいいというわけではない、という好例と言っていい。
そしてゴルファーにとって気になるラゲッジは先代よりも拡大されていて、749Lもの大容量を確保。実際の積載性もサイドを凹ませるなどしてかなりいい印象で、ゴルフバッグ4本が後席を倒すことなく積めるのは驚くばかりの実力だ。
■燃費をさらに高めつつ、安全性も向上させた走り
今回はハイブリッドのみの試乗だが、走りは滑らかで気持ちがいいし、ここぞというときはパンチのある走りも楽しめて、オールマイティ感が存分に感じられる。乗り心地も高級車的で、このあたりはボディ剛性の向上も効いているところだろう。また気になる燃費については10%ほどアップしているし、PHEVに関してはハイブリッド状態のトータルでは22.2km/L(Zグレード)だが、モーターだけで151kmも走るので、実質EV状態と言っていい。遠出しない限りはエンジンを使わないと言っていいだろう。
そして安全装備にも磨きがかかっていて、今や高速道路での必需品となっているレーダークルーズコントロールやレーンキープアシストは、トヨタのテストドライバーたちの匠の技をプラス。加速や減速が滑らかになっているとのことで、ゴルファーにはありがたい進化と言っていい。
TOYOTA RAV4 Z(PHEV)
◆全長_全幅_全高:4600×1855×1685mm ◆車両重量:1980kg ◆エンジン形式:直列4気筒DOHC+モーター ◆総排気量:2487cc ◆エンジン最高出力:137kW(186ps)/6000rpm ◆エンジン最大トルク:229N・m(23.4kg-m)/4400-4800rpm ◆モーター最高出力:フロント=151kW(206ps)/リア=41kW(55ps) ◆モーター最大トルク:フロント=272N・m(27.7kg-m)/リア=123N・m(12.5kg-m) ◆ミッション:CVT ◆WLTCモード燃費:22.2km/ℓ ◆定員:5人 ◆価格:600万円
文/近藤暁史
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