日米で『TOUR B』ボールが優勝ラッシュ
日本ゴルフツアー選手権では、『TOUR B X』を使用する市原弘大がプロ18年目にしてツアー初優勝。最終18番ホールでの劇的なチップインバーディーでの逆転勝利で5年シードと、自身3度めの全英オープンへの切符を手にした。惜しくも2位となった時松隆光も『TOUR B X』の愛用者だ。
市原は昨年まで他社のボールを使用していたが、複数メーカーのボールを自費購入してテストし、最終的に『TOUR B X』の使用を決めたという。タイガーやデシャンボーにも共通するところだが、多くのボールの中から打ち比べた結果、プロの厳しい目に選ばれていることに、確かな性能の裏づけを感じる。
そして、女子ツアーで急速に注目を浴びているのが、『TOUR B X』を使用する原英莉花だ。昨年のプロテストは2打差で涙を呑み、QTランキングも117位と振るわなかったが、今季は少ない出場資格を活かして奮闘し、現在、レギュラーツアーのリランキングは21位(※宮里藍サントリーレディースオープン終了時)、ステップアップツアーでは2戦2勝と実力の高さを証明している。
173cmの長身から放たれる飛距離は、レギュラーツアーでも屈指。まだ荒削りな面もあるが、 攻撃的なゴルフが魅力たっぷりの選手だ。まだ19歳と若く、大きなポテンシャルを感じさせる。今後の女子ツアーでも最も伸びしろを期待できる選手の一人だろう。
タイガーは、今季のドライビングディスタンスが304.8ヤードと現在ツアーで25位。その豪打は完全に復活した格好だ。しかし、タイガーの真の強みは、その卓越したショートゲームにある。一時はイップスのうわささえあったものの、ここ最近は往年のイマジネーション豊かなプレーが戻りつつある。驚くほどのロングパットを決めたと思えば、上げたり転がしたりと自在のアプローチテクニックを見せる。そのプレーを支えているのが、スピン性能の高い『TOUR B XS』だ。
そのタフなコースセッティングから、世界一過酷な大会と言われる全米オープン。バーディー合戦にはなるはずもなく、いいパーセーブを重ねて、リズムを作れた選手が優勝に近づく。グリーン周りのパフォーマンスの指標であるストローク・ゲインド・アラウンド・ザ・グリーンがツアーで5位、中でもラフからのリカバリー率がツアー2位というタイガーは、紛れもなく有力な優勝候補だ。(※スタッツは、ザ・メモリアル・トーナメント終了時)。
ゴルフの歴史に残るチップインを何度も決めているタイガー。今年の全米オープンでもそんなミラクルプレーが見られるかもしれない。それは新生タイガーが真の復活を遂げた証になるだろう。