「フリップが論外なこと、先に縮むことも同感。トラックマンの影響で“高圧縮”の人が増えている」(平田)
この動画でトッププロたちを見ていて思ったのですが、トップはもちろん、切り返し初期でしっかり縮む人が増えていることは確認できました。みんなトラックマンを導入して、【どうすれば効率よくボール初速を出せるか?】を研究しているので、同じ傾向に近づくのは当然な気もしますが。具体的には、ダウンスイングでキャップのツバの向きがダウンでボールの右を向いていて、体の右サイドが縮んで右ヒジが体に付いた体勢になっていますが、“重いインパクト”実現のためには必須の動作です。
ここアメリカでは、飛距離の要素は【最大限の圧縮(マキシム・コンプレッション)がボールに掛かった状態】と、盛んに表現します。ハイコンプレッション=高圧縮は良く使われているワードで“重いインパクト”に匹敵する言葉だと思います。もちろん、ボールを圧縮する表現が元ですが、そのために体もタテに圧縮するのが“重いインパクト”に大切だということですね」
筆者 「あの〜〜、さっきから聞いていると、“重いインパクト”も“圧の入るインパクト”もかなりニアな状態だと思うんですけども……。ちなみに、ボク自身も冒頭言ったように、“圧の入るインパクト”ができる日とできない日があって、ほとんど出来ません。それくらい、難しいものだというか…。PGAツアープロなら、かなりの確率で狙って出来るのかもしれませんけど、毎日出来るのかなぁ…」
筒&平田 「まぁ、そうですね」
筆者 「あくまでボク個人の見解ですが、もしかして松山英樹の“気持ちいいスイング”というのも、この状態の実現を常時狙っているのか?なんて思ったりもします。実際、ボクは“圧が入る”と、最高に気持ちいいので。球も飛ぶし曲がらないし、全部エネルギーが球に乗る感じがするので」
「アメリカでは【シャロープレーン】との言葉が流行り」(平田)
“圧が入る”にしろ、“重いインパクト”にしろ、プレーヤーの感性の言葉が先行したものですが、物理現象としては、効率よく球を飛ばすという意味では似たものなのは当然だと思います。私の“重いインパクト”は、ドライバーではなくてロングアイアンで必要性を感じたものがベースなので、もともとはダウンブローのアイアンが元になっています。筒さんや長岡さんの“圧が入る”は、ティアップされたドライバーが基準なので、その辺で、若干のニュアンスの違いはあると思います」
筒 「アメリカでは、そんな言葉が流行ってるんですか…。う〜ん…」
平田 「そうですね。私が気づいたのはアイアンからですが、ドライバーにおいても必要な技術であることに変わりはありません」
筆者 「ただ……、問題はですよ、この話しを議論したからといって、【どうやるか?】【自分も目指すか?】というのは、まったく別問題な気がしてならないのがちょっと難点だなぁと…。話が難しすぎるのではないか?と」