『スピーダーエボリューションIV』『ダイヤモンドスピーダー』そして『スピーダーTR』。ぱっと見は真っ黒で似たコスメなんですが、一体どんな違いがあるのでしょうか?谷口拓也プロと本誌ギア担当の田辺とコラボしてマニアック試打開始!
『スピーダーTR』は、手元のしなりでスイング安定。先端の硬さでスピン量が減る(田辺)
『エボIV』に色使いが似ている『スピーダーTR』。50g台からのラインナップ
田辺 「ボク、打つ前は自分には『エボIV』が合うだろうと思ってましたけど、打ってみると『
スピーダーTR』(以下、TR)もかなりイイです。
切り返しで手元がしなってくれるので、力むことなくリズムよくスイングできる感じがするんですよ。
切り返しでシャフトのしなりを感じたら、あとはシャフトに任せるだけでボールを弾き飛ばしてくれる印象。
先端が強いからスピン量の多いボクにはピッタリ。フジクラは手元側がしっかりしたモデルが多いですが、『TR』は印象が違いますね。フジクラらしい弾き感を残しながら手元側にしなりを持たせています」
こちらもつかまりのいいヘッド装着で、『661』のXですが、こんな感じに
谷拓 「ボクの場合は、さっき言ったとおり『エボIV』の手元の硬さが合うね。もちろん、『TR』も先端が強くて叩けるのにスピンが抑えられていいんだけど、切り返しで強烈に負荷をかけるボクに手元のしなりはいらないかな。しっかり叩ける感じだし、ぶっ叩き野郎の長岡くんとかは合うんじゃないの?」
元しなりで先硬というのは筆者の大好物。『661』のXは叩いても曲がりません!
筆者 「はい、ボクは叩ける元調子系は大好物なんですよ。っていうか、この『TR』は去年チャン・キムの大ブレイクの足がかりになったモデルなのですごく気になってました。今年も男子ツアーで使っている人を4人ほど見かけましたよ。
オッ!『TR』って、こんな感じなのかぁ〜。けっこう切り返しでグイッとしなりますね。先端がしっかりなんで叩けるしスピン量が減りそうな感じはしますけど、しなる分、ちょっと上から潰す感じになっちゃいましたね、ボクの場合。打つ前は『TR』が一番合うかも…と思ってましたが、ちょっと違うかも…」
谷拓 「やっぱり、『TR』は切り返しが穏やかなタイプに合うんだよ。長岡くんも、切り返しの時間が短いタイプだからね。『TR』は手元側にしなりを感じ、中間から先端側に剛性の高さを感じるシャフト。穏やかに切り返すゴルファー向きで、先端剛性が高いのでコントロール性が高く、弾き感も抜群だよ」
「あまりタメずにスピン量が多めのボクには『TR』が合うかも」(田辺)
このデータは少しつかまりのいいヘッドで左に出ていますが、いい球打ってました。筆者とシャフト挙動が似てます
田辺 「シャフトのコスメがBLACKとGOLDというのは、
一見『エボIV』と被りますが、手元の味付けが反対ですよね。先端の剛性が高いので、高さをやや抑えたランの出る球が打ちやすいです。
ボディターンであまりシャフトに負荷をかけないタイプがタメを強くして打てる感じもしますね」
谷拓 「まさに、田辺ちゃんのスイングもそんな感じじゃない。ボクみたいに、自分でタメるタイプには、手元の剛性がもう少しあった方がいい感じだね」
筆者 「なるほど。では、次は『ダイヤモンド
スピーダー』を打ってみましょうか」