スピース異次元の攻撃力と“らしい”『SM7』の防御力
アーメンコーナーを耐えながらの13番からがスピース劇場の幕開けでした。13番からなんと5連続バーディで一時は7アンダーまで到達。最終ホールはドライバーを左に引っ張ってボギーにしたものの、10番や18番など、アプローチも簡単に打って見えて寄っており、らしいアプローチを見せました」
PCM編集長(以下、P編) 「神がかってたね、スピースはオーガスタの魔女に愛されているとしか思えないよ」
筒 「今季はそんなに調子が良くなかったのに、やっぱりコースとの相性がむちゃくちゃいいんでしょうね。パットもいいし、アプローチもいいし、アイアンショットがここ!というところにビタッと初日から打てているのはすごく心強いでしょうね」
P編 「やっぱり、こういう起伏の大きくて速いグリーンだからこその『プロV1』だよ、昨日言ったように」
筆者 「もちろん、それもあるでしょうが、それを言うなら『SM7』でしょう。構えたらサッと打ってボールを見なくても寄ることを確信してますよね、スピースは。素振りも少ないし、アイアンショットもすべて確信の元に振り抜いているように見えます。だから、ひとりだけ異次元というか、テレビゲームのように簡単にやっているように見えます。他の選手は苦しみまくっているのに…」
筒 「まぁ、あのアプローチがあれば強いですよ。18番もドライバーを曲げたけど、落ち着いてますよね。かなりのピンチに見えましたが、難なくキズを最小限にとどめました。明日以降も一人旅になる可能性を感じますね…」
昨年覇者のガルシア、まさかの15番の池で「13」…
P編 「なんで止まらなかったんだろうね。そんなに傾斜が強いのか…。このホールだけで+8で、最下位近くまで転がり落ちちゃったよ…可哀想に…」
筒 「そのシーン見てないんですが、そんなに強烈なバックスピンだったんですか?」
筒 「まぁ、それはあるかもしれませんね。『MD4』はちょっと異常なくらいスピン性能が高いですからね、逆にスピン量を抑える打ち方ができないウェッジなのかもしれません…」
P編 「スピン量が多すぎて困るのなんて、マスターズくらいじゃないの?ピンより奥にキャリーさせていて転がり出るなんて可哀想だよ。だって、池ギリギリのピンでもないじゃない。真ん中やや手前くらいのピン位置で奥にキャリーさせたのに池の餌食になるなんて、魔女のいたずらにも程があるよ…」
筆者 「同感です」
筒 「おっ、平田さんも見ていたんですね」
平田 「やっぱり、その点ではスピースのウェッジワークというのは絶妙ですよ。元々ヘッドを鋭角に入れるタイプではないし、左ヒジの抜き方で絶対に距離とスピン量をコントロールしてきます。こういうところは、道具もありますが、やっぱり技術の差だと思いました」
筆者 「なるほど」