並み居る強豪に目もくれず タイガー優勝を推すブックメーカー
久しぶりにタイガーの足音が聞こえてきた。
2013年のWGCブリヂストン招待で79勝目を挙げて以来、“もろもろの事情”で優勝から遠ざかっていたタイガーが、復活の兆しを見せ始めている。
まだ優勝にこそ手は届いてないが、自身、今シーズン3試合目となった2月のザ・ホンダクラシックで12位に入り、3月開催のバルスパー選手権では首位と1打差の2位タイに。さらにその1週間後に行われたアーノルド・パーマー招待でも5位タイに入り、2/18付けの発表では504位まで落ちていた世界ランキングが一気に105位までジャンプアップ。なんとこの3試合で439人のプレーヤーをごぼう抜きしたことなる。
他のプレーヤーが戦わずして諦めてしまうほどの圧倒的な強さを発揮していた全盛期のタイガーを知っているファンからは「まだまだ本調子とは言えない」という声が聞こえてきそうだが、実際にタイガーと戦っているプレーヤーたちには、その足音がハッキリと聞こえているらしい。
また、1月末のファーマーズインシュランスオープンの最終日に同組でプレーした松山英樹は、「ショートゲームもアイアンも、仕上がっている。不安定なのはティショットだけで、これでティショットが真っすぐ飛ぶようになったら、勝てる気がしない」と早くも白旗を揚げるような発言をしていた。それほど、彼らはタイガーを“脅威”と感じているのだ。
タイガー復活を認めているのはプレーヤーだけではない。マスターズの勝者を予想するオッズでは、タイガーと、今世界最強と評され、今シーズンもセントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズで勝利を挙げているダスティン・ジョンソンがトップ争い。ジョーダン・スピース、ジャスティン・ローズ、バッバ・ワトソン、フィル・ミケルソンよりもタイガーの優勝の確率が高い、とブックメーカーはみているのだ。
マスターズに関しては、過去4回優勝と、舞台となるオーガスタ・ナショナルを得意にしているという点も考慮されての期待値を込めたものだとは思うが、それにしてもここ4年間勝利がないタイガーに、これだけのオッズを付けるということは、それだけ“復活”を確信している人が多いということだろう。