ミスヒットでも幅に収まり距離も落ちにくい
米国男子(PGA)ツアーで勝利を重ねる話題のドライバー『M3』と『M4』は、女子プロの間でも「飛んで曲がらない」と評価が高く、手にするプロが増えていた!
「操作できるから『M3 440』ドライバーです」(永峰咲希)
ロフトを1度寝かせたのは、高さ確保とつかまり具合の兼ね合いだ。「持ち球はドロー系で、チーピンになるのは絶対に避けたいミス。ヘッドである程度のつかまりを確保して、決してスイングでつかまえにいかないようにしています」。
「ツイストフェース」でミスの許容範囲が広がっている
当たり前の話だが、ドライバーで飛ばずに曲がるのは、フェースの芯に当たっていないのが原因だ。ヒールやトゥに当たれば、右へ弱々しく飛んだり、急激に左へ曲がるボールとなる。そんな打点とフェースの向きには相関関係があり、それに着目して開発されたのが今作で採用された「ツイストフェース」である。
具体的には、フェースが閉じて当たりやすいトゥ側の上部をオープンにしてロフトを寝かせ、開いて当たりやすいヒール側の下部はクローズにしてロフトを立たせた。絶妙の角度が付けられたことで、平均で15ヤード曲がっていた幅を約5ヤードに抑えることに成功したのだ。
「多少ミスしても大丈夫なのは、プロだって心強い」(松森彩夏)
「M3もM4も、これはミスしたなって思ったスイングをしても、ボールが曲がらないのには驚きましたね。どちらかと言えば、ヒールヒットで右に滑ることがあるけれど、それがほとんどない。多少ミスしても大丈夫と思えるのは、プロだって心強いです」(松森彩夏)
「15ヤードくらい飛距離が伸びました」(松森杏佳)
「10から15ヤードくらい飛距離が伸びています。特に初速が格段に速くなった感触があります」(松森杏佳)
この初速アップには、新たなテクノロジー「ハンマーヘッド」がその一端を担っている。ヘッド内部の2本の硬いリブにより補強されたフェーススロットと、より薄く軽くなったフェースは、スイートエリアを拡大すると共に、反発性能を最大値に近い値まで引き上げた。
「どっちもミスに強くて弾道も強いです」(宮田成華)
「M3とM4どちらもつかまりがよくてミスにも強い飛ばせるヘッド。私が打った時により強く、落ち際粘ってひと伸びする、最後まで力強さを感じたのがM4です。ちょっと開いているように見えるけど、私にとってはつかまえやすい要素です」(宮田成華)
ドライバーの飛距離は250ヤード超えの飛ばし屋は、頼れるクラブを手にしてことでシード獲得、初優勝への手応えを感じたようだ。
開幕戦では、急遽「M4」を手にして「大幅に飛距離が伸びた」という諸見里しのぶが上位に食い込むニュースが話題になった。
大幅な飛距離アップ、ミスが幅に収まり飛距離も落ちなくなれば、セカンドの状況は大きく変わる。練習量が少ないアマチュアこそ、「M3」&「M4」の恩恵を受けやすいのは確実だ。