ボール初速の最速と最遅の差が少ないのは、ファウラーだけじゃない!
P編 「ちょっと待って。ボール初速がバラつく主な理由は、芯を外すか、ヘッドスピードが変わるかだよね?ミート率が高くて常に同じスピードで振っている選手ほど、ボール初速の最速と最遅の差が少ないはずだろ?基本的には飛ばない選手の方が、均一な飛距離を出すイメージがあるけど…」
筒 「まぁ、基本にはそうなるはずですね。長岡さん、その差が少ない選手を教えてください」
筆者 「6R以上しているボール初速の速い順に見ていくと、下記のようになります。最速と最遅の差が4m/s以下の選手を抜粋しましたよ」
6位、ダスティン・ジョンソン、2.6m/s
11位、ジョナサン・ベガス、2.76m/s
19位、ジェイソン・デイ、1.8m/s
20位、ジャスティン・ローズ、2.31m/s
23位、ジョン・ラーム、3.79m/s
38位、チャールズ・ハウエルIII、2.5m/s
39位、リッキー・ファウラー、3.64m/s
P編 「……。おい、長岡。ツアーの平均値はどうなんだ?この最速と最遅の差はどうなってる?」
筆者 「そうくると思いました。ツアー平均では6.56m/sです。ラウンド数に差はありますが、二桁の選手もかなりいますよ」
筒 「長岡さん、これ何が言いたいかもう分かっちゃったんですが、一応聞きます。使用クラブを当てはめてください」
筆者 「はい。こうなります」
ボール初速の最速と最遅の差が少ない選手の使用クラブは…
ダスティン・ジョンソン、2.6m/s、テーラー『M4』
ジョナサン・ベガス、2.76m/s、テーラー『2017M2』
ジェイソン・デイ、1.8m/s、テーラー『M3 460』
ジャスティン・ローズ、2.31m/s、テーラー『M3 460』
ジョン・ラーム、3.79m/s、テーラー『M4』
チャールズ・ハウエルIII、2.5m/s、PXG『XXF』
リッキー・ファウラー、3.64m/s、コブラ『F8+』
P編&筒 「…………」
筆者 「筒さん、さっきマイゴルフスパイの記事に【テーラーメイドより前にコブラがツイストフェース的なことをやっていた】と書いてあったって言いましたよね?このデータを見てどう思いますか?」
⇒ツイストフェースって何?テーラー新作の概要
筒 「…………」
P編 「長岡さぁ、これって世界ランキングが上位で上手い選手ばかりじゃないか?常に芯を喰うし、好調だからだと言えなくもないだろう?何でもギアに関連させるのは良くないぞ」
筆者 「分かってますよ。でも…」
筒 「しかも、ここに出ている選手はまだ試合数が少ないじゃないですか。それが一番の理由だと思いますよ。テーラーメイドの【ツイストフェース】と同様に、コブラもツイストフェース的なフェース構造を持つからこの結果が出ていると決めつけるのは良くないですよ」
筆者 「決めつけてませんって!気になるデータが出ているという、事実を提示しただけですよ」
P編 「まぁ、私も非常に真偽は気になるけど、ちょっと注視して見ていくことにしよう。とにかく、ファウラーには松山英樹の分も頑張ってほしいね。首位に立っているのが、同じコブラのブライソン・デシャンボーだし、コブラ対決の優勝争いも見てみたいし」
筆者 「デシャンボーの最速と最遅の差は10.4m/sです!」
筒 「もういいですって!ボクはファウラー選手を応援します!」
Text/Mikiro Nagaoka