工房へ商品を卸している問屋の出荷内容に変化が!
PCM編集長(以下、P編) 「昔って、いったい何年前の話しだよ?そんなに驚きを感じないけど」
筆者 「『JGR』や『VG3』、『GBB EPIC FORGED』も大人気の『エボIV』をカスタム採用していますが、【569S】であって、【569SR】の選択肢はありません。なぜゴルファーは『エボIV』の【569SR】がいいことを知っているんでしょうか…」
PCM筒康博(以下、P筒) 「大手メーカーのカスタムに採用されてないからこそ、【569SR】が人気なんじゃないですか?【661S】はもちろん、【569S】でもキツイ。でも『エボIV』が使いたいから【569SR】になるのは当然なのでは?」
P筒 「それも同じで『アッタスCoooL』の【6S】がキツイけど、【5S】は緩い。だから【5X】なんでしょうよ。それに、長岡さん、このチームで新作シャフトの全スペック試打をしているじゃないですか、その時3人ともスイングもヘッドスピードも違いますが“イイ!”と思ったスペックは共通していましたよね?」
P編 「ヘッドスピード47m/s以上の長岡と私は『エボIV』は【661SR】が良かったよね。ヘッドスピード43m/sくらいに抑えていた筒さんは【569SR】を評価していた。『アッタスCoooL』は全員が【4X】の出来の良さにまずビックリして、続いて【5X】にも同じ驚きと打ちやすさを感じたよね」
筆者 「はい、それはそうなんですが、ボクたちは他にもいろんなクラブも試打しますし、マニアックだからこそ全スペックのシャフト試打なんかもします。でも、一般ゴルファーはそんなマニアックなことはしないでしょうし、どこからベストスペックを見つけるのか?と、不思議に思います…」
P筒 「今回の売れ筋は工房への出荷の話しですから、やっぱり街のフィッターが適切なアドバイスをしていると思いますよ。それはそうと、大手メーカーのカスタムシャフト装着モデルの現状はどうなんですか?」
ブリヂストン『JGR』もタイトリスト『VG3』もカスタムシャフトは【5S】中心に
P編 「そうだね、『VG3』には純正シャフトの重さ違いが2種類あるんだけど、重い方の60gの純正シャフト装着モデルの方が、カスタムシャフトモデルよりも総重量が重くなっているからね。こんな逆転現象は今までになかったよ。カスタムシャフト=【6S】というのが当たり前だったから。年齢で一概には言えないけど、これらのカスタム装着モデルは50代のアスリート向けと見ていいんじゃないか」
P筒 「理由はやっぱり、ゴルファーの加齢が一番。10年前の40代に【6S】を使っていた人が、10年後も同じスペックでいいとは限りませんから。でも、その他にも理由が。軽量シャフトでも剛性がしっかりし、しなり戻りが良くなっていて頼り無さを感じないものに進化しているのもかなり感じますよ」
筆者 「そう言えば、ボクも3前は70g台のXを使っていましたが、今はSXですし、最近では『エボIV』の全スペック試打をしたときに“【6S】でも全然いいじゃん!”って思ってしまいました。ちょっと自分の衰えを感じてしまいましたね……。認めたくないですけど」
P編 「私もだよ。5年前に圧倒的なエースシャフトだった『初代白マナ73X』がもう打てなくなってしまった…。でも、私の場合は53歳だからそれでもいいとして、君はまだ30代なのに、なんという体たらくだよ。私よりも一回り以上も若いくせに情けない。私は40代後半まで70g台のXがエースだったよ?」
筆者 「スペック威張りは百害あって一利なし!村田さんにはこの言葉を贈ります。ボクはキャロウェイ『GBB EPIC サブゼロ』の米国仕様の購入を大失敗して痛感していますからね。自分への期待や願望は捨てづらいですが、それを追い求めてOB連発じゃ話になりませんから」
P筒 「成長しましたね、長岡さん。普通の人はゴルフを始めてすぐ気づくことに、今頃気づきましたか」
筆者 「……」