練習場のボールでも分かる、フェースの球乗り感。「苦手な短い距離が楽しくなる」(P編)「上手くなったと錯覚する」(小松さん)
P編 「そうだね、スピンを増やすのは難しいよ。通常のアプローチでも苦労してるくらいなのに、スピンなんてそのさらに上のレベルの話しだからね。特に私はアプローチイップスでもあるから、短い距離ほど苦手意識も働く。今日打ったのは58度の【W】グラインドだけど、すごく球が乗る。練習場のダンゴボールなのに「えっ!」って思った。打ち慣れてくると、球乗り感がいいから出球をコントロールする感じが出てきた。明らかに自分のウェッジよりもやさしい。ゆっくり振ってもスピンが入るから、リキみが取れるというのもあるかもしれない」
P筒 「小松さん、普段はほとんどスピンをかけた低い出球の打ち方をしないですよね?というか、今までスピンで止める打ち方自体をしてこなかったですよね?」
アマ小松さん 「はい。元々スピン量が少ないのでその選択肢自体がなかったです。高く上げて上からポトって感じの止め方しか方法がないというか。でも、『MD4ウェッジ』はスピンが入るので、いろんな選択肢を増やせるのでいいです。好きです、コレ」
P筒 「確かに、本当に面白いですよね、コレ。 練習場のボールって本球よりもはるかにスピンが入らないはずなのに、なんですか、あの止まり方。レンジボールで“低止め”ができるのって、角ミゾ時代を思い出しますよ。本当に球乗りがいいからいろいろできますね。ゆっくり振ってもスピンが効いて落ち着いて球が飛んでいくので、すごく距離感を作りやすい。テクニシャンは昔使っていた技をもう一度使いたくなるし、単純にミスに強い簡単さもある。すごく不思議なウェッジですね」
筆者 「今日は持ってきていませんが、ボクは【X】グラインドだとトゥとヒールが落としてあって、今日の【W】グラインドよりもはるかに技が使いやすいと感じましたよ」
P編 「このウェッジさ、スピンがかかるからアプローチの練習量が自然に増えるね。普段練習場だとボールがイマイチでスピンも本球とは全然違うから、どうしてもフルショットの練習ばかりになるんだよ。それがアプローチ下手な理由でもあるんだけど、楽しくないからしょうがないよね、人間だもの。でも、コレは面白いから球数がどんどん増えちゃう」
筆者 「練習場でもスピン性能は分かりましたが、深堀プロが言っていたラフやバンカーなど、実際に本球でテストしてみましょう。隣のショートコースで」
ラフもバンカーも、3人ともマイウェッジより止まった!
P編 「ラフでも思ったより止まるから、ショートが多かったね。花道とかいいライでも振り幅が足りなかったり、打ち損じると大ショートが出ちゃった。まぁ、慣れてないからその点マイウェッジの方が寄るのは当たり前なんだけど。角ミゾが禁止されてから、新溝ルールのものが当たり前だったから、なおさら距離感には慣れが必要かな」
アマ小松さん 「ボクの場合は、まったく問題がなかったです。ラフは正直、いつも高く上げて落とし所を狙うので、マイウェッジとの差がわかりづらかったかな。でも、止めやすいのは間違いないです」
P筒 「ボクはいろんな打ち方をするので、マイウェッジよりラフで止まると感じました。バンスが【C】か【S】グラインドだったら、もっと止められるでしょうね。【W】グラインドは少しソール幅とバンスが邪魔します。【X】グラインドを打ってみたいですね」