球筋はハイストレート。つかまり過ぎない『ゼクシオ テン』アイアン
筆者 「3代目以来のロフトと長さ変更だけど、『ナイン』と打ち比べてもまったく違和感がなかった。普通はロフトが立って長くなったら多少曲がったりミスが増えたりするはずなのに。『ナイン』よりもはっきり曲がらず距離が出しやすいと断言できるね。数発の試打でも違いをすごく感じたよ」
田辺 「確かに。ボクが好感を持ったのは、必要以上につかまる設計になっていないことでした。ネックのグース具合もほどよいですし、純正カーボンシャフトも適度なしなりでしっかりインパクトで戻ってくるというイメージ。それでいて右のミスも出ないので、“ハイストレート”製造機と言えそうです。ゼクシオらしいフェースの小気味よい弾きも好印象。初速が出るので、キャリーが出せるアイアンだと感じました」
田辺 「変えすぎるとユーザーが困る。変えないと“普通の距離”としか見なされない。売れすぎるアイアンを抱えるダンロップも悩み深いですよね。でも、今回のスペック変更は大成功だと感じました」
筆者 「そうだね、自分の場合は『ナイン』より『テン』の方が明らかに曲がり幅が少なかった。とにかくシャフトが振りやすくて、弾道が揃った。ダンロップが言う芯食い効果もあると思う」
FWとハイブリッドは目標に“構えやすい顔”が武器になる
筆者 「呼称がUTからハイブリッドに変わったよね。でも歴代ゼクシオのUTは本当に打ちやすいところは不変。どんな打ち方しても曲がらないもんね」
田辺 「はい、打感も気持ちいいですし。『ゼクシオX FW』もきれいな丸型ヘッドが印象的でした。フェース高はシャローでボールを拾うイメージが湧く一方、ハイブリッド同様に丸みを少なく設計しているので叩くイメージも湧きます。こちらもしっかり打ち込んで強い球が打てるクラブに仕上がっていますが、15度の3Wがややハードに見える印象もあるので、16.5度の4Wを選ぶのもひとつの手です。ハイブリッドも、総合的な性能がアイアンと同じ流れがしっかり踏襲されていて、爽快な音、ほどよいつかまり、ボールの上がりやすさなど、安定した弾道で飛ばせます。ロフト選びさえしっかりすれば間違いなく武器になるクラブでしょう。パワーのある人なら特性をそのままに重量と剛性を上げた『ミヤザキモデル』もオススメです」