1打にこだわるプロはシャフトに強いこだわりを持っている。シーズン途中にギアを変えた男女プロ4人に話を聞くと、そこには深い理由があった。プロの選択を知ると、自分に合ったシャフト選びの方法もわかってくる。
【伊澤利光】クセのない振り心地でイメージ通りのフェードが打てる
ドライバーのロフトは10.5度で、7Xのものを使用。長さは45.5インチで総重量328グラムとやや重め。バランスにこだわりがあり、常に“D3”に合わせるとか
左に行かないから思い切って振れる
シャフトの進化で大型ドライバーに対応が可能となった伊澤。世界屈指の美しいスイング復活は間近だ(撮影:米山聡明)
生涯獲得賞金25位以内の資格で、17年の国内男子ツアーに参戦する伊澤利光。かつて“キング・オブ・スイング”と称されたツアー屈指のスインガーが復活への切り札に選んだのは
グラファイトデザインの『
ツアーAD IZ(アイ・ズィー)』だった。「ボクはフェードヒッターなので、叩いても左に行かないことがシャフトに求める条件。IZはシャフト先端がほどよく走ってくれるので強いフェードが打ちやすく、挙動が落ち着いているので、思い切り振ることもできます。それでいて、狭いホールで置きにいくこともできる。コントロール性の高さも気に入っています」
『
ツアーAD IZ』は男子プロに根強い人気を誇る『DI』と『PT』 の中間に位置するシャフト。クセのない振りやすさと厚みのあるインパクトが特徴だ。「実はまだいろいろなスペックを試してます(笑)。今は7Xを45・5インチにして使っていますが、よりスピンが減って飛距離も伸びていますよ」
実際、伊澤が振り抜いたボールはほどよい中高弾道でぐんぐん前に伸びていく。シャフトが合っている証拠だろう。かつてはドライバーの大型化に適応できず、ツアー撤退を余儀なくされた伊澤。今度は、新たな相棒を武器にレギュラーツアー、そして来年から参戦できるシニアツアーでの活躍を目指す。
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ツアーAD IZ がおすすめな人>
パワーがあり
引っかけのミスが多い人
【ツアー裏話】クセがなさ過ぎて プロでも“元調子”と勘違い
長年、元調子のモデルを愛用する塚田好宣。“IZ”も振り心地が気に入って即投入を決めた。「トップで間が取りやすいし、絶対元調子だと思ったら、違うらしくて。元調子の暴れない振りやすさがあるのに、ほどよく先端が走るこの設計はすごいですね」