国内男女ツアーで、優勝したのは『X』!
開幕前から優勝を狙うと公言し、ホスト大会で勝ちきった池田勇太(撮影:上山敬太)
国内ツアーでは、さらにブリヂストンのボールが活躍した。
男子ツアー、「ANAオープン」では優勝した池田勇太が、『TOUR B X』のプロトタイプを使用。池田と最後までプレーオフを戦った、時松隆光も契約外ながら、『TOUR B X』を使用している。
『TOUR B X』は、10月6日発売の新製品で、すでに宮里優作、宮本勝昌らが実戦に投入して好成績をあげ、発売前から注目されているモデル。風に強く、ラフからでもしっかりとスピンがかかるのが特徴で、名門、札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースの洋芝と強い風の中、その性能は申し分なく発揮された。
タイガーもその一人だが、時松や薗田峻輔など、ナイキの契約選手が、今季になってブリヂストンのボールを試合で使用しているケースが目立つ。
最終日に怒涛の6連続バーディを奪い、ついにツアー初Vを達成した川岸史果(撮影:佐々木啓)
女子ツアー「マンシングウエアレディース東海クラシック」で優勝したのは、川岸史果。今季、ブレイク中の川岸にとっても待望の初勝利で、ツアーでは史上初めての親子での優勝となった。最終日に「64」と爆発する様に、日本人離れしたスケールを感じる選手だ。そのパワーが印象的な川岸の使用ボールは、より飛距離を重視した『TOUR B330X』だ。
「山陽新聞レディースカップ」でプロ4戦目にして初優勝を飾った金澤志奈(撮影:鈴木祥)
『TOUR B330X』を使用している女子選手は非常に多く、渡邉彩香、西山ゆかり、堀琴音といったホープが選択している。今季、日本ツアーで復活をかける有村智恵も『TOUR B330X』を使用。宮里藍が最後の試合で使用したのも、もちろんこのモデルだ。飛距離性能が高く、ショートゲームでのコントロール性にも優れたこのボールを、宮里は非常に信頼していた。
ステップアップツアーでも今週、「山陽新聞レディースカップ」に勝利した金澤志奈が使用。同ツアーで今期2勝と好調の福山恵梨も『TOUR B330X』の愛用者だ。女子は飛距離を優先する傾向が強いため、総じて『X』を好むのだろう。
韓国ツアーの賞金女王候補、コ・ジンヨン(写真はサロンパスカップ時 撮影:米山聡明)
韓国ツアーでも「BMW Ladies Championship2017」(9月14日〜17 日)で、同社契約のコ・ジンヨンが優勝している。まだ日本では馴染みのない選手だが、今年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」では、初来日ながら2位。韓国ツアーでは賞金女王の有力候補で、また来日することになれば、日本選手の強力なライバルになるだろう。使用ボールは、日本未発売の『TOUR B330RXS』、ドライバーは発売されたばかりの『TOUR B JGR』だ。
先週、とりわけ多くの勝利を挙げたブリヂストンのボールだが、今季は世界中で32勝をマークしている。かつてのジャンボ軍団の時代のように、大多数の試合で勝利するようなことはなくても、多くのツアーボールが群雄割拠する現在において、確実な地位を占めていると言えそうだ。
国内ツアーは、これから秋の陣。宮里引退の余韻をひきずりつつも、大いに盛りあがるはずだ。新ボールの『TOUR B X』、『TOUR B XS』を使用して優勝する選手も続々と登場するだろう。