『EPIC STARアイアン』は、“アイアン形状のドライバー”。タメもダウンブローもない方がぶっ飛ぶ!
PCM編集長
「このアイアンは、ドライバーなんだよ。君みたいに頭が突っ込んで上から打ち込む人は打点がフェースの上に当たりやすいんだけど、それじゃこのクラブのポテンシャルを引き出し切れない。激しく上から潰すんじゃなく、ヨコから払い打つんだよ。アイアンらしい形だからといって、打ち込んじゃダメ。ビハインド・ザ・ボールでサッと払い打てば、叩かなくてもドライバーみたいにぶっ飛ぶよ」
PCM筒康博
「シャフトの『ゼロス7』の挙動もあるんですが、腕力もタメもダウンブローもまったく不要です。村田さんが言うとおり、これはアイアンの形をしたドライバーみたいなもの。タメがほどけてすくい打ちだと通常のアイアンは飛びませんが、むしろそういう打ち方のアベレージゴルファーこそぶっ飛んじゃうクラブです。アッパーに打てとは言いませんが、既成概念を捨てて、ヨコからサッと払い打ってみてください」
言われたとおり、力を入れず、タメずにヨコから払い打ってみた。すると、7番で200ヤードの看板にドンッ!が打てた。球筋は中・高弾道ドロー。なぜ力を入れずに、打ち込まずにこんな球が出るのか訳が分からない。形状は普通のアイアンだが、確かに性能はまったくアイアンのそれではない。体験したことのない異質なクラブだった。ちなみに、音は静かで弾き感をすごく感じるわけでもなく、ソフトな打感。
次は『EPIC STAR UT』。「打ちやすっ!」そりゃ、契約フリーのプロが使うわ。
細かい説明をしだすと長くなるので避けるが、これはもう買うしかない。説明が難しいが、フェースの動きがすごく安定していて、まったく曲がらず高弾道ドローで同じ球を打てる。筆者がシャフトに合わせて振ると大体220ヤードキャリーの230ヤードといった飛距離だ。加えて、芝からの試打も繰り返していた筒氏の指摘がまさに「我が意を得たり!」だった。
PCM筒康博
「このUT、無茶苦茶打ちやすい理由の一つに、ソール形状がありますね。メーカーはこの部分をアピールしていませんが、ソールが2本のレールのようになっていて、真ん中部分は少し凹んでいるから、まったく地面の抵抗がない。振り抜きの良さが半端じゃないし、インパクトロフトもフェース向きも変わらず“スパンッ!”と抜けるから、すごい弾道安定性ですね。先週の男女ツアーは両方共クラブ契約フリーの池田勇太、申ジエ選手が優勝しましたよね。二人共、クラブにはうるさいタイプですけど、もうこのUTを見つけて入れているのは“さすがの目利き”としか言いようがないです」
そう、そうなのだ。何年もギア担当をしているが、こんなに同じ弾道を打ち続けられるUTにはそうそうお目にかかった記憶がない。(近い感覚としては、ロイコレかな…、それよりも抵抗が少ない)ソールの抵抗が少ないため、芝が薄めだろうが、ウェットだろうが、お構いなしに打てそうな感じだし、“左にブリンッ”がまったく出ないのだ。飛び自体はアイアンに比べるとやや大人しいが、そんなことよりも「スコアの武器になる」と直感した。