禁断のシリーズが完成した『EPIC』セッティングをテスト!
ましてや飛び系アイアンには元々ネガティブな先入観を持っていて、「ロフトを立てて番手表記を変えただけじゃないの?」「ミドルアイアンが飛び過ぎたら下の番手はどうなる?」「アイアンは一発の飛びと違ってタテの距離感がすべて」との価値観は、これまでの経験から揺るぎないものだ。(自身が飛距離に困ったことがないので、なおさら…)
平たく言えば、飛べば飛ぶほど有り難いドライバーと違い、地面からグリーンを狙う番手は“やみくもに飛びを求めるのはナンセンス”と常々思ってきた。そこで、完成した『EPIC』シリーズを、ドライバー、FW、UT、アイアンとセットにしてテストすることにした。(もちろん、厳しく!!)
朝から本球が打てる練習場で「まさか」の連続。6Iで220yキャリー?
3人共どのメーカーの新製品もテスト済みで、直近ではプロギア『赤egg PC/PF』というぶっ飛び系アイアンをインドアでテストもしている。その際に筆者は「PWで170y」という訳のわからない体験もしているが、やはりゴルフ場での本球テストに勝る環境はない。スタート前の2時間前から練習場に陣取り『EPIC STAR』のアイアン、UTを打ちまくった。
このアイアン、米国キャロウェイの開発責任者であるアラン・ホックネルがCEOのチップ・ブリューワーから「君がいちゴルファーとして、本当に使いたいと思うアイアンを作れ」との命を受けて、コスト度外視で長時間をかけて開発されたものだという。
フェースの最薄部が1ミリの「(次世代)360フェースカップ」やドライバーにも採用された「エクソー・ケイジ」と呼ぶ技術で、アイアンでもCOR上限ギリギリの0.830に高められたとか。また、ネック内まで中空にする新技術で、余剰重量を番手ごとに最適な配置をしたという。技術的な話しはさておき、問題は打って性能を体感できるのか?だ。
やや打ち下ろしの150ヤード先のグリーンを8番アイアンがキャリーでスーッと越えていく。170ヤードは軽くキャリーしているだろうか。『ゼロス7』のシャフトに慣れ、打ち方のコツをつかんできたという二人。「そろそろ、普通に振ってくよ」(PCM編集長)との掛け声で、さらなる驚きが待っていた。狙いを変えて200ヤードの看板目がけて打ち出されたPCM編集長の7番アイアンの球は、200ヤードの看板にガン!と当たる。球は強いが十分な高弾道。フライヤーのようにスーッと伸びていく。
「何じゃ?この球」
ヘッドスピードではPCM編集長には劣る筒康博氏の球も6番アイアンで200ヤードの看板付近に「ドンッ!」。それを見たPCM編集長が6番アイアンを要求し、今度は220ヤード付近に「ドンッ!」。二人共エゲツない。筆者も打ってみるが、なぜか二人ほどの飛距離にはならない。激しく打ち込んでも7番で190ヤード弱が関の山だった。いったいなぜ!?