ぶっ叩いてもスピンが増えない『エボ4』。先端しっかりで高初速?
同社広報の甲斐氏によれば「今回は高性能中弾性炭素繊維『パイロフィルMR70』を使用しているのですが、『ダイヤモンドスピーダー』で初めて使用し、三菱ケミカル社製のシャフトにも使われている『パイロフィルMR70』を単独で採用しました。ゴルファーが感じる素材感の部分で滑らかさがありつつも、今まで以上に叩けるフィーリングを狙っています。また、超高弾性90tカーボンを採用して中調子の高い操作性に加え、強いインパクトが出来るうえ、スピン量を減らせますね」と語る。
筆者は本日行われた試打会で『スピーダーエボリューションIV』の全スペックを打ってきた。40g台の『474』はR2、R、SR、S、50g台の『569』はR、SR、S、X、60g台の『661』はSR、S、X、70g台の『757』はSとXと、計13スペックをテーラーメイド『グローレF2』の9.5度に装着してみた。
『6S』はけっこう硬めでライナーフェード。『6SR』がやさしく中・高弾道ドロー。『5X』が高弾道ストレート!
ところが、『661・SR』にすると印象が一変。しなり量が増え、若干トゥダウンしてくれてフェース上部に厚く当たりやすく、中・高弾道ストレートドローを連発した。左へのミスを嫌う人には間違いなく6Sを薦めるし、スインガータイプで球を叩かない人には6SRがオススメ。
ちなみに、筆者が選ぶなら、叩いても曲がらずにヘッドスピードを上げられる5X。全般に、どの重量帯もX>S>>SRと、他社のフレックス表示よりもSとSRのハードさに差があるように感じた。この辺りは「叩ける」を謳っていることから同社も狙って出した性能だと勝手に思っている。
復元が速くて叩けるうえ、吹け上がらない『スピエボ4』。このシャフトにやや小ぶりでロフトの立ったヘッドを組み合わせると、ぶっ叩けて高初速で飛ばせることを証明してくれたタニタク。もちろん、ツアー2勝のプロがやっていることが万人に当てはまる訳はないのだが、スコアを出したい秋を前に、非常に気になる試打テストとなってしまった。(せっかくぶっ叩き屋からスインガーに移行中なのに……)球をぶっ叩きたい衝動が疼く……。
Text/Mikiro Nagaoka