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超ディープフェースな2Wに11W、高反発も。プロギア『egg』、何たる攻めか。

「何から伝えればいいのか分からないまま時が流れる」ほどネタが多いプロギアの続編。今回は駆け足で前回のアイアンに引き続き、ウッド系についてレポートしようと思う。

配信日時:2017年8月21日 10時40分

高反発FW&UTにするために、超ディープフェースに!

こんなにディープなFW&UTが未だかつてあったでしょうか!?そのメリットは反発係数だけじゃないはず…

こんなにディープなFW&UTが未だかつてあったでしょうか!?そのメリットは反発係数だけじゃないはず…

次は『金egg』のFWとUTを見ていく。ひと目見て驚いたのは、そのディープフェースっぷり。ここまでディープなFWやUTは過去に見たことがないレベル。開発を担当した山本氏に話しを聞いた。

「他社を含めてこれまでで最もディープフェースなFW&UTだと思います。FWはフェース厚が38ミリ、UTも37ミリありますからね。それでいて、スイートスポットの高さも低く抑えています。高反発で反発係数を出すためには、シャローフェースでは無理なため、ここまでディープになりましたが、両方ともおかげで0.84を越えています」(同社開発・山本氏)

両方とも新パワーフランジとパワーグルーブが搭載されているのはドライバーと同じで、フェースのたわみを集中させるのも同様だ。加えて面白いのは、その番手構成。なんと、『金egg』はシニア向けのはずなのにロフト14度の2Wを加えている。

「既成概念にとらわれないのが『egg』ブランドですし、この新パワーフランジとパワーグルーブという、とてもいい技術で反発を上げられるので、せっかくだから『金egg』で2、3、5、7W、『赤egg』では2、3、5、7、9、11Wを作ってみました」(同社開発・山本氏)

「ディープフェースなんて難しい」と思ったら、大間違い!

反発を求めるための超ディープフェースなのだが、こう聞くと必ず「シャローフェースの方がやさしいでしょ。超ディープフェースなんて難しそう」との反論が来る。そう思うのも無理はないが、とにかく、このクラブは打ってみて判断してほしい。FPがしっかりあって、結論から言えば「超ディープフェースでもすごく上がる」。2Wはロフト14度だが、芝の上からラクに260ヤード以上を打てた。昔のドライバーを直ドラしている感覚で、筆者には違和感ゼロだった。

筆者は最近「ディープフェース」が見直される日が来ると信じて疑わない。それは『金egg』のFW&UTだけじゃなく、ドライバーにも同じことが言える。その点では、高反発ではない適合の『赤egg』ドライバーにも同じことが言えるのだ。このモデルは前作から真円に近い超ディープフェースだったが、この部分は変えずにさらにフェース下部の反発エリアを広げてきている。
円形に近い『赤egg』ドライバーの超ディープフェース形状(上)。下のミライゴルフ『TINIT』もハイパーディープフェースだが、やさしいのだ!

円形に近い『赤egg』ドライバーの超ディープフェース形状(上)。下のミライゴルフ『TINIT』もハイパーディープフェースだが、やさしいのだ!

超ディープフェースが見直される日が来る根拠は、『赤egg』ドライバーが芯が広く非常に打ちやすいこともあるが、少し前に挙げたミライゴルフ『TINIT』の事例もある。特に筆者はドライバーは苦手だが、アイアンはダウンブローで打ち込んで得意にしている。そんなゴルファーにとって、フェースが重いディープフェースのドライバーは非常に相性がいいと感じるのである。少なくとも、筆者には低重心のドライバーなど合わない。高重心でディープフェースなドライバーがアイアン好きには合うのである。

残念ながら、室内レンジでの試打だったため、ラフなどの状況で試打は出来ていないが、『金egg』のFW&UTはラフなどですこぶる打ちやすそうだ。特にUTはダウンブローでアイアンライクに打ち込む人も多いと思うが、これだけフェースハイトがあれば、上部ヒットにも強いはず。個人的には『赤egg』FW&UTにもこの超ディープフェースを採用してほしかった。(アイアン好きの方が割合として少ないからしょうがないか…)
『赤egg』FW。なんと、2Wに加えて9W、11Wまで用意。しかも、FPが大きくなってどの番手もソールに全面タングステン!

『赤egg』FW。なんと、2Wに加えて9W、11Wまで用意。しかも、FPが大きくなってどの番手もソールに全面タングステン!

ただし、『赤egg』FWには前述の通り、2、3、5、7、9、11Wまで用意されている上、コストのかかるソール全面タングステンソールで低重心化し、反発の上がる構造を採用するなど、非常に面白い存在になりそう。というのも、前作の『eggスプーン』はクラウンが凹んだ構造だったのだが、それをやめてFPも大きくしている。これがロフトの立った2Wや3Wでも非常に出球を上げやすくなっていて、9Wや11Wもすこぶる球が上がりやすく、他社にはないゾーンをうまく突いているから。

その他、『赤egg』ドライバーには『IMPACT SPEC』という流行りの短尺モデル(44.5インチでそんなに短尺じゃないけど…)も用意するなど、攻めの商品展開を見せるプロギア。これだけのSKUを一気に追加するなど、お店の販売スタッフや在庫管理の煩雑さを心配するが、ゴルファーにとっては無関係な話し。ニッチな部分にも光を当て、いま市場にないものを全て投入してくる姿勢はメーカーとして素晴らしい!と筆者は興奮を覚えるのである。グッジョブ!プロギア!(発売はすべて9月中ごろで、もうすぐ店頭試打可能!?)


Text/Mikiro Nagaoka

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