ドゴーンと厚い当たり感。前作の「弾き」に「厚み」が加わる
まずは筆者の感想。明らかに筆者のストライクゾーンとはかけ離れたスペックだが、ロフト10.5°のSRで総重量は294gのD2、45.5インチ。シャフトはかなり柔らかいと感じるが、全体しなりでクセがないタイプ。構えた印象は前述のとおりだ。緊張の一発目はどうか。
ヴァキンッ!(ドゴーンと厚い当たり)
サウンドは、前作は「パキンッ!」と澄んだクリアな弾き音だったが、やや低音が入って音量も抑えられた感じ。クラウンのたわみからなのか、前作より球持ち感がプラスされており、インパクトで厚く当たるというか「押せる」フィーリングが加わっている。この要素、確かに飛ばせるフィーリングがある。
アドレスで構えやすくなったため、目標どりがしやすい。その通り、出球はストレートながら、そこから左に15ヤードほどフックする強ドローが出た。確かに、前作のつかまり性能はしっかりとキープされているよう。2発目はヘッドのターン感が高いため、出球をやや右に出し、もっと厚く入れてみた。すると、中・高弾道ドロー。HS43m/sくらいで打ってキャリー240ヤード付近、ランも出て260近くはいっている。(これ、飛びますね…)
筒コーチも打ちまくった結果と、旧『JGR』を高く評価して販売してきた経験から、新『JGR』についての印象をこう語る。
「前作『JGR』は、ドライバーからアイアンに至る全てのカテゴリーでアベレージ層を救う名器でした。理由は『つかまりの良さ』と『振り切れるやさしさ』。重さの異なる純正シャフト2種がラインナップされ、クラブとしての振りやすさとセットの中に溶け込みやすい振り心地の良さが最大の特長です。
発売以降、口コミでじわじわ売れ続けるのが何よりの名器の証明ですよ。ゴルフパートナーの「セッティング偏差値」クラブ相談イベントでも数え切れないほど多くの人に『JGR』をオススメして結果が出ています。販売する側からすると、アベレージ層の悩みにダイレクトに結果が出せるので、とても有り難い存在なんですよ。
今回の『TOUR B JGR』ドライバーも、性能面でつかまりと振り心地の良さはキープしてくれています。特に右のミスに悩む人に、わかりやすく結果が出る数少ないモデルでしょう。しかも今回のモデルは、視覚的にも性能面でも新たなテクノロジーが加えられています。
前作以上に大きな重心角にもかかわらず、スクエアかつオーソドックスなライ角やデザインを施す事で「より上達したい」人もカバー。事実、前作『JGR』ユーザーから『カッコイイ』『打感が良くなった』『スクエアに構えられるのにつかまりが良い』など非常に高い評価が多数ありました」(筒)
これから試打会などが順次行われるはずだが、「暑いから練習場行くの嫌だ」とは言わず、見つけたら必ず打って欲しいモデルである。(名器の後継は、名器!?)
Text/Mikiro Nagaoka