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ツアーで流行する40度台単品ウェッジの実用性とは?

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年7月23日 08時00分

ジャスティン・トーマスのセッティングを見てみると、46度のウェッジが組み込まれている
ジャスティン・トーマスのセッティングを見てみると、46度のウェッジが組み込まれている

ツアープロが、PWの代わりに単品ウェッジを入れはじめた

 先日の記事(60度以上の大ロフトウェッジは、アマチュアに使いこなせるのか?)で、60度以上のウェッジを使うことを提案した。以前からそれらのウェッジは、PGAツアーでコース攻略に欠かせないマストアイテムだ。そして、ここ2年くらいの傾向だが、タイトリストの契約プロを中心に、アイアンセットのPWを抜き、代わりに40度台後半の単品ウェッジをバッグに入れるプロが増えた。

 タイトリストの看板プロであるアダム・スコットは、PWの代わりに48度。ジョーダン・スピースジャスティン・トーマスは46度のウェッジを使用している。彼らはおなじみのボーケイウェッジ、『SM6』を使用している。最近、テーラーメイドとの大型契約を交わしたローリー・マキロイは、同社の48度のウェッジをPWの代わりに入れているといった具合だ。

 プロたちが、セットのPWの代わりに、単品ウェッジを入れる理由は、そのコントロール性が理由だろう。アイアンセットの流れにあるPWよりも、普段からコントロールショットを多用しているウェッジ類と同モデルのほうが、操作しやすいわけだ。

 さらに、セット内PWよりも単品ウェッジのほうが、スピン量が多い傾向がある。ロフト角と長さが同じであれば、どのクラブでも飛距離は同じだと考えがちだが、実際には、同じ46度であれば、単品ウェッジよりもセット内PWのほうが飛ぶ。これは、単品ウェッジのほうがスピン量は多くなるためで、アゲンストの風が吹けば、その飛距離差はさらに顕著になる。スピンが多いほうが風の影響を受けるからだ。ジェイソン・デイは、アイアンセットのPWがロフト角47度だが、その下に48度のウェッジを入れている。ロフト角の間隔は狭くても、ヘッドの性能に違いがあるので、飛距離差はそれなりに出るのだろう。

 しかし、スピンがかかりやすいということは、プロにとってよりコントロールしやすいということでもある。PGAツアープロなら、150ヤード以下の距離は、主にウェッジ類で打つことになる。プロはボール位置やスタンス向きなどを調整して、球筋を打ち分け、飛距離をコントロールしている。数ヤード刻みの距離を合わせるには、ウェッジに近いほうがボールを操りやすいはずだ。

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