ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

タイガー不在のマスターズに、「チームブリヂストン」への期待

昨年は11月に行われたため、例のない短いスパンで開幕する2021年のマスターズ。2月に交通事故によって重症を負ったタイガー・ウッズは不在だが、回復を願って「チームブリヂストン」を担うプロたちが、オーガスタに臨む。text by Kazuhiro Koyama photo by GettyImages

配信日時:2021年4月5日 16時30分

「TIGER」オンネームボールで戦った、「チームブリヂストン」

タイガーの交通事故から5日後、ブライソン・デシャンボーは「TIGER」のオンネームボールで試合に臨んだ

タイガーの交通事故から5日後、ブライソン・デシャンボーは「TIGER」のオンネームボールで試合に臨んだ

そして、タイガーと同じくブリヂストンのボールを使用する選手たちは、「TIGER」というオンネームの入ったボールを使用してプレーした。長く看板契約プロとして活躍するマット・クーチャーやフレッド・カプルス、そして現在もっとも勢いのある選手の一人である、ブライソン・デシャンボーもまた「TIGER」ボールを使った。



2021年からギア契約フリーになったジェイソン・デイも「TOUR B」ボールを選んだ

2021年からギア契約フリーになったジェイソン・デイも「TOUR B」ボールを選んだ

さらに現在、ギア契約がフリーとなっているジェイソン・デイが、タイガーと同様に『TOUR B XS』を選んでいる。契約を離れ、使いたいギアを自由に選べる立場となったデイが、選んだのが『TOUR B』ボールだった。この点は、ナイキがクラブ・ボール事業から撤退をしたとき、最初にボール選びから始めて、ブリヂストンを選んだタイガーの例に似ている。デイもまた「TIGER」オンネームでプレーした選手の一人なのだ。

デシャンボーは、話題となったド迫力の370ヤードドライブを見せたように、他を飛距離で圧倒して、アーノルド・パーマー・インビテーショナルで勝利した。その際、最終ラウンドの前にタイガーから、激励のメッセージを貰ったのだという。

奇しくもこの大会はタイガーが8勝をあげている得意中の得意の大会。そこでタイガーは「戦い続けろ」、「ミスター・パーマーのように勇敢にプレーしろ」とデシャンボーを鼓舞したという。事故の影響で自身が苦しい中、タイガーは「チームブリヂストン」の仲間にエールを送っていたのだ。デシャンボーは「本当に大変な時期に、僕のことを考えてくれているなんて」と感激し、それを力に換えた。



そんなタイガーへの想いを胸に、「チームブリヂストン」はマスターズに臨む。中でもデシャンボーは優勝候補の最右翼と言ってもいいだろう。タイガーが97年に圧倒的な飛距離でオーガスタを制したドラマの再来が起きるかもしれない。クーチャーやデイらは、19年のタイガーのように卓越した技術とマネージメントで戦うはずだ。

タイガー不在のマスターズ、しかし出場選手たちはその回復を願いつつ、ひたむきにグリーンジャケットを目指すだろう。

読まれています


おすすめコンテンツ

関連サイト