石坂友宏、新『ハイ・トゥRAW』ウェッジ&『TP5』ボールをテスト
ご覧のように、テーラーメイドの製品担当・高橋信忠氏がドライな状況と霧吹き12回もの霧吹きをかけたウェットな状況で、石坂友宏の58度の試打を行っている。70ヤードの距離設定で、ドライな状況でのボールによるスピン量の違いは1球目の新『TP5x』が10253rpm、2球目の新『TP5』が9762rpmと、どちらもドライ状態ではスピンが入る結果に。
石坂も「いやもう、全然違いますね。旧ウェッジと。くいつきが全然違います。新しい方がくいつきますし、新しいボールもいいので」と話し、2つの新作を組み合わせた時のパフォーマンスに驚いていた。
筆者は、使い込んで錆びたものと新品の差も要望
そこで、筆者は「ノーメッキを使用して錆びたものもテストしてほしい!」とリクエスト。石坂は『ハイ・トゥRAW』の58度を使い始めて1ヶ月足らずだが、バンカーなどの練習を重ねて、若干フェースに錆びており、これを霧吹き12回のウェット状態で打ってもらった。
結果は、やはり9249rpmと、錆びたフェース、ウェットな条件でも変わらず高いスピン性能を記録していた。まっさらの新品との比較ももう1球打ってほしかったが、高橋氏があまりに霧吹きを酷使したため、破損して叶わなかった……。
『MG2』だった石坂は『ハイ・トゥRAW』へ移行?
また、ロフト56度以上は、ヘッド全面のフルフェーススコアラインとなった。石坂は元々『MG2』を使用していたが、このフルフェーススコアラインに納得顔。
ウェッジって、他の番手と違って、点で打つんじゃなくて、フェースを広く使っていくクラブなので。それに、打ち方のバリエーションも様々で、他のクラブと違ってフェース全面を使って距離をコントロールするじゃないですか。飛ばすクラブじゃなくて、距離を打ち分けるクラブなので。抜けもいいですし、スピンも入るし、新しい『TP5x』ボールもショートゲームでスピン量が増えたし、相乗効果ですね」(石坂友宏)
高速グリーンでもへっちゃら!
結論から言えば、こんなに速いグリーンで滅多にやらない下手くそな筆者でも、12フィートがまったく苦にならないどころか、普通に楽しめてしまった。
近い距離の下りでも、ヘッドスピードを上げなくてもスピンが入るから大オーバーを恐れずに思い切って打てる。元々、ほぼスピンアプローチをしない筆者も、ここまでスピンが入る組み合わせだと分かっていると、アプローチがどんどん楽しくなって色々遊んでしまった。
正直、『ハイ・トゥ』のトゥが高く尖った形状は好きじゃない。『MG2』のようにオーソドックスなティアドロップの方が形状に慣れているのだが、これも高重心化して、低打ち出し・高スピンのためなら許容すべき。『MG2』を含め、異なる形状でもノーメッキバリエーションを増やそうとする、テーラーメイドの徹底したスピン主義には頭が下がる思いがした。
Text/Mikiro Nagaoka