原英莉花、西郷真央が投入した『ST-X』ドライバー
▶ミズノ『ST-X』ドライバー投入の西郷真央、+20yの衝撃。もう1機種『ST-Z』も、なぜ飛ぶのか?
デザインがよく似た4機種ものドライバーラインナップとは、他社にも中々ないパターンである。(他社では3機種体制が多く、もっとパッと見の違いが分かりやすい)単純に「なぜ、4機種ものドライバーが必要なのか?」と疑問が湧いてくる。
そこで、追加された『ST-Z』ドライバー含め、「新作は誰向けでどんなクラブなのか?」率直な印象をアマ10名に聞くと、「新しい2つは安定感がある中、つかまる『ST-X』に対し『ST-Z』は叩ける」というものだった。つかまりと逃しの両極に大きく割れていた『ST200』シリーズの真ん中に位置すると言う。
持ち球がスライス傾向で、右への出球を嫌う人には既存機種の『ST200X』ドライバーが依然として高評価なのが印象的だった。構えた時の形状を見ると、それも納得である。追加機種『ST-X』は、ややフックフェースの『ST200X』に対して、スクエアフェースで安定性が高く、フェース開閉が穏やかになるとの声が多かった。
10人中7人が『ST-Z』! 外ブラ使用者に大好評!
『ST-Z』は『ST-X』よりもヒールがすっきりした若干のオープンフェース。既存機種の『ST200』ほどのオープンフェースではなく、どちらかと言えば、左を嫌がる人に相性が良く、総じてアマチュア7人はストレートボールを連発する結果になった。
また、追加された『ST-Z』『ST-X』ともに、打ち出しから高い棒球になっていることがレンジボールでも分かる結果に。この辺りは、動画「おっさんず試打」でも確認できていたが、改めて『ST-Z』『ST-X』の高初速✕低スピン効果は誰にでも体感できるものだと分かった。
【高初速】✕【低スピン】で最適特性なら……、ぶっ飛ぶ!
真っ黒で似たデザインに見える『ST』シリーズ4機種だが、分かりやすい違いは追加モデルのソールに加わったカーボン素材だろう。追加2つのカーボン位置は異なり、『ST-X』は重心距離が短くなるようトゥ側のみ。かたや、安定重視の『ST-Z』はトゥとヒール両方にカーボンを配置し、バックウェイトで深重心・高MOIを狙っている。
『ST』シリーズ全てに共通するのは、高反発ドライバーに使用される禁断のβチタン製フェースで高初速を出せることと、カーボンクラウンによる低重心化で、低スピン弾道を生みやすいこと。4機種はこの飛びに必須条件の【高初速】✕【低スピン】を前提とした上で、前述のつかまりなどのボールフライトをゴルファーが最適に選べる形としたのだ。
その狙いは、プロゴルファーでなくとも、打てば分かる仕上がり。外ブラ使用者なら『ST-Z』から、国産ブランド使用者なら『ST-X』から、まずは試打してみてほしい。
取材協力・ゴルフガーデンフォレスト
撮影・山代厚男