＜試打スペック＞『ゼクシオ クロス アイアン #0』
ヘッド　：SUS630ステンレス+高比重ラングステンニッケルウェイト
フェース：6-4チタン
シャフト：ゼクシオ クロス MH-2000 カーボン（S）
ロフト　：#0/17度
ライ角　：61度
長さ　　：39.25インチ


ロマン派ゴルフ作家の篠原です。
今回は『ゼクシオ クロス アイアン #0』のお話です。

『ゼクシオ クロス アイアン #0』のようなクラブに騙されたというゴルファーはたくさんいます。なんだかんだ言っても、ヘッドスピードが速いか、相当に上手く打てないと機能しないクラブが多いからです。最初に書きますが、『ゼクシオ クロス アイアン #0』は、体力や腕前に関係なく、多くの人が打てるクラブとして上手に出来ています。

アドレスビューは、ユーティリティのクラウンを外して、中身の空洞部分が剥き出しになったように感じます。違和感があるゴルファーもいると思いますが、これは慣れですので、気にすることはありません。

素振りしてもわかりますが、純正シャフトのSフレックスが、けっこうしっかりとしているのです。ヘッドスピードが遅いゴルファーやボールが低めのゴルファーは、やわらかいフレックスの『ゼクシオ クロス アイアン #0』のほうにしたほうが、良い結果が出やすいと思います。

『ゼクシオ クロス アイアン #0』を打ってみると、ボールをとらえようとする動きは最小限です。ガンガンと思い切って振ることが出来ます。

打音は、アイアンらしい金属系の音質です。音量もしっかりとしていて、良い感じです。フェースの芯を少しぐらい外しても、しっかりと飛びます。

ボールは強い棒球です。打ち出し角が大きいので、高弾道になりやすいです。基本的にはストレートボールになり、曲がりにくい感じがします。やさしく打てばやさしく飛び、ハードにヒットすればもっと飛ぶという感じで、縦の距離もかなり長いレンジを打てそうだと思いました。

僕の場合だと、やさしく振ったときは、180ヤード。ハードに振り切るとランを入れて200ヤードという感じでした。

面白かったのは、ヘッドスピード45m/秒の友人に打ってもらい、『ゼクシオ クロス アイアン #0』の底力を教えられたことです。なんと240ヤードを楽々と越えるのです。慣れればもっと飛びそうだと、喜んでいました。

『ゼクシオ クロス アイアン #0』は、ウッド系のクラブが苦手ゴルファーにオススメします。多くのゴルファーが、『ゼクシオ クロス アイアン #0』を上手く使えば、スコアアップする可能性があります。

こういうクラブは、ハードヒッター向けだと思う人が多いと思います。間違ってはいません。『ゼクシオ クロス アイアン #0』も機能をフルに使うのであれば、ヘッドスピードが速いほうが有利です。でも、その機能を部分的に使うだけでも、十分なのです。自分のゴルフに足りないところを埋めてくれるのであれば、それで目的はクリアできるからです。

『ゼクシオ クロス アイアン #0』は、賢く使うクラブです。0番アイアンとして、多くのゴルファーが使えるように考えられているからです。

使わないので、ピカピカの新品状態で眠っているロングアイアンやユーティリティ、フェアウェイウッドがバッグにあるゴルファーは、『ゼクシオ クロス アイアン #0』を試打してみるべきです。バッグの中の戦闘力が上がることで、ゴルフが楽しくなることだけは保証できます。

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。