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ミズノの『Es21 ウェッジ』ってどんなクラブ?

ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!

配信日時:2021年1月29日 17時00分

「打てば打つほど面白くなるウェッジだ!」 by ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典

<試打スペック>

『Es21 ウェッジ』
ヘッド :本体:マイルドスチール(S25C)ボロン鋼精密鍛造/1025 BORON
    :バック部:ソフトステンレススチール(SUS431)精密鋳造
仕上げ :ニッケルクロムメッキ・ブルーIP仕上げ、EFバッジ
シャフト:ダイナミックゴールド120(ウェッジ)
ロフト :50度/バウンス10度、56度/バウンス10度、56度/バウンス14W(Wはワイドソール)


ロマン派ゴルフ作家の篠原です。
今回は『Es21 ウェッジ』のお話です。

ミズノのウェッジを使う人は、通なゴルファーに分類されるようなタイプが多いので、スピンがかかることを前面に打ち出して感想を伝えると幼稚な印象になることを嫌う傾向があります。でも、本当はミズノのウェッジはかなりスピンがかかるモデルが多いのです。海外の実験サイトなどを見ると、スピン性能でダントツの数値で1番になったりもしていますし、過去に試打をしたウェッジでもその傾向は感じていました。

『Es21 ウェッジ』をコースで試打をしたときに、一番ビックリしたのは、芯に当たらなくとも、かなりのスピンがかかることでした。

ソール側から『Es21 ウェッジ』を見ると、今までのウェッジと比べて、厚みがあるので不自然な感じがします。中空のハイブリッドを、斜めに潰した感じがします。ただ、アドレスしてみると、その厚みはほとんど感じません。トゥ側が高いという印象は持ちますが、そういうフェース形状のウェッジは、昔から存在しますから、好印象に感じる人も少なからずいると思います。

ソール幅は、通常とワイドが選べるようになっています(ハイロフトのみ)。通常ソールと、ワイドソールのどちらもアドレス時の座りが良く、打ってみると抜けも、バウンスの効きも良いです。通常のソールは、開いて使いやすいように工夫もされています。

『Es21 ウェッジ』で最も面白いのは、重心のマークです。図面などで重心の位置を表すマークがバックフェースに埋め込まれています。重心位置はここですよ、と見せているのです。ウェッジの重心位置は、実はフェースを直角に見下ろした平面上で示される2Dの架空世界のイメージだったからです。ネックが付いた状態で、立体的な意味で重心を計測すると。フェースの上の空中にその位置があったりするのです。『Es21 ウェッジ』は、重心位置がウェッジ内にあります、と主張しているのです。

『Es21 ウェッジ』でのフルショットはロフト通りの飛距離です。10度のバウンスは思ったよりも効きが良くてビックリします。どのロフトもしっかりとスピンがかかります。

アプローチは、球種、高低のの打ち分けにも対応できます。思いのほかスピンがかかることにも驚きです。フルショットよりもアプローチで感じます。

10度のバウンスの50度はフルショット用で、56度はアプローチ用だと感じました。スピンがかかった寄せをしたいゴルファーと、球種を打ち分けたいゴルファーにオススメします。14度のバウンスのワイドソールは、打ち分けなどせずに、簡単にアプローチをしたいゴルファーにオススメします。

形だけではなく重心の位置も含めて、見た目から来る違和感があるゴルファーは多いと思います。しかし、『Es21 ウェッジ』は芯の広さなどのやさしさや、ソールの効きや、スピン性能だけでも打てば打つほど、もっと打ちたくなるウェッジでした。

試打したのは、ブルーIP仕上げのヘッドでしたが、軽量シャフトが装着されたサテン仕上げのタイプも『Es21 ウェッジ』にはあります。試打ラウンドをしながら、このウェッジがバッグに入っていたら、と何度も想像しました。それほど可能性を感じたのです。結果として、発売直後に56度の10度を購入してしまったのです。慣れるのに時間がかかりそうですが、その機能の高さに惚れました。

コメンテータープロフィール

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

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