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再び脚光を浴びはじめたアイアン型ユーティリティ

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年7月7日 13時00分

アイアン型ユーティリティは今後、二極化の気配

ピン『Gクロスオーバー』。クロスオーバーはハイブリッド=ユーティリティでもアイアンでもない新しいカテゴリーという意味で名づけられたとか

ピン『Gクロスオーバー』。クロスオーバーはハイブリッド=ユーティリティでもアイアンでもない新しいカテゴリーという意味で名づけられたとか

 ツアープロのニーズから、各メーカーから様々なアイアン型ユーティリティが発売されるようになった。基本的には、2〜4番アイアンの代わりにアイアンの流れで打てるコンパクトな形状で、少しやさしく打てるというものが多いが、最新テクノロジーを使って、際立った機能を持つものも出てきた。

 代表的なモデルが、ピンの『Gクロスオーバー』だ。大胆な重量配分と薄肉フェースによって、ミスヒットに強く、低スピンの弾道で驚くほど距離が出る。契約プロに使用者がそれほどいないのは、飛びすぎを警戒してのものだろう。その点は、アマチュアのほうが、メリットはありそうだ。ハイブリッド=ユーティリティでもアイアンでもない新しいカテゴリーなので、『クロスオーバー』と名づけられたらしい。

 大手メーカー以外でもマスダゴルフの『HBI』、Aデザインゴルフの『CMB HYBRIDアイアン』など、プロの使用に耐える本格派のモデルが登場している。機能面では、ムジークの『On The Screw I.C.E』が目を引く。ボディをフルチタンで製造し、余剰重量に最大108gのタングステンウェイトを圧入したという。こうしてみると、素材や構造などで、まだまだ進化の余地がありそうなのが、このカテゴリーだ。今後は、アマチュアに使いやすい飛距離が出てやさしいモデルと、男子プロやヘッドスピードの速い上級者が扱えるシビアなモデルとに二極化されていくだろう。

 やさしいモデルであっても、アイアン型ユーティリティは、ヘッドスピード速い人向けのクラブになる。出来れば、ヘッドスピードが40m/s程度は最低でも欲しいところだ。難しいのはシャフト選びで、アイアンセットと同じシャフトを装着すると、少し重くなりすぎるきらいがあるが、代わりに重量級のカーボンシャフトを使うと、軽すぎたりタイミングが他の番手を変わったりして、使いにくくなることがある。このあたりは、スイングとの兼ね合いや好みもあるところだが、アイアンシャフトよりも少し軽めで、ある程度しなやかに動くシャフトのほうが合いそうだ。長めに組んで、弾道の高さを出すようなセッティングもおすすめだ。

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