【バケモノたちの使用ギア】松山英樹の足元から謎の“キュッ”という鳴き声が。あの音は何だったの？

PGAツアーデータ・ドリブンシリーズとして、さまざまな公式データからギアとバケモノの相関関係をひも解いていく企画。今回は、海外ファンも驚いた世界のマツヤマが発する“音”について。

配信日時：2017年7月7日 09時13分

ギア

「アイリッシュ・オープン」初日、J・ラームの爆発に引っ張られたのか、まずまずの滑り出し（写真・Getty Images）

松山英樹のことを「バケモノ」だと思うのはアメリカ人も同じだ！

2年前にPGATOURが公開した動画。なんだ、この音は！！

「松山英樹のフルスイングは、足元から変な鳴き声を出し続けている」

PGAツアーの海外ファンを中心に、2年前にあるYoutubeの投稿が話題になったことがあった。投稿したのはPGATOUR（https://www.youtube.com/watch?v=aGZQYfh5SqQ）なのだが、動画を見ると、確かに“キュッ！”という異音が松山の足元から作り出されている。動画では、これがたまたま拾った異音ではなく、複数のフルスイングから毎度同じ音が発生していることを紹介していた。

「タイガーやスピースよりも松山英樹の靴の扱いが大きい…」
「彼はドライバーで鳥を打っているみたい」
「私は松山の足から音が出ていると思ったんだけど…」

ジャンボの全盛期、バックスイングの足元から「ギュッ」と異音がしたらしい。バ、バケモノ……（Getty Images）

松山の出す“異音”に、少なからず海外ファンたちも衝撃を受けた様子。なぜ、こんな音がするのか？「足から異音を発生するのは、全盛期のジャンボ尾崎にも通ずる」と指摘するのは筒康博だ。かつてスランプのジャンボ尾崎を復活させた後藤修氏に現在も師事しており「足元から鳴き声を出すのは昔の逸話と重なる部分がある」という。

「後藤先生はJ・ニクラウスのフットワークを元に【大きなヒールアップ打法】と【スパイクレスシューズ】をジャンボさんに薦めました。これが当時のジャンボさんを復活させた大きな要因だと聞いています。松山プロはヒールアップをしませんが、靴の中の足の動きはジャンボさんに似ているのでは？と思っています。

その証拠が鳴き声のような音と言えるのではないでしょうか。ジャンボさんの全盛期、当時エースキャディだった佐野木氏の耳に“ギュッ”とバックスイングでシューズの中から足をひねる音が聞こえたという逸話は有名。これは後藤先生が薦めた【シューズの中で全ての足指が仕事できる余裕のあるシューズ選び】と無関係ではなく、松山プロの“音”にも似た理由があるのではないでしょうか。

松山のバックスイング。ヒールアップはしないが、靴の中の足の動きに秘密があるのでは？と筒は指摘する

松山プロは大きなフットワークこそないものの、アドレス時には右足の内側が地面にめり込むのがはっきりわかるほど深く体を捻転できる準備が出来上がっています。ヒザを固めるなんて不自由な方法ではなく、まるで野球のピッチャーがピッチャープレートを軸足の内側で捕まえるような形ができています。

しかもインパクトでは“キュッ”と猫の鳴き声のような音がする。単にベタ足にしているわけではなく、足首までを捻るように粘らせるからこそできる【見えないフットワーク】を実践しているからこんな音がするのでは。彼が愛用するアシックスのゴルフシューズはサイズはもちろん、彼のスイングを実行するための重要な役割を担っているのは間違いありません」（筒）

この“音”の秘密を探るため、アシックスに質問をぶつけることにした。

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⇒アシックス担当者が語る、松山の“鳴き声”の正体

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